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中学受験の失敗から学ぶ


 
<国・私立中学受験の失敗から学ぶ>



 最近はゆとり教育の影響での学力不足、いじめなどでの
公立中学の荒廃や、はたまた社会的にはニート、フリーター
やワーキングプアなどの出現により、新たな社会問題が
発生しています。


 そうした事情からか、わが子には社会にでてもそういった
事にならないようにと、しっかりした教育を受けさせ、
人並みの学歴をつけさせてあげたいという親心なのでしょう。


 最近の世界的な景気回復にともない、日本中、国・私立
中学の受験がさかんになってきているようです。


 いま中学受験する人のなかには、小学1年生から受験準備
を始めているご家庭もあるようです。一般には小学4年生
または5年生からの準備が、主流になっているのではない
でしょうか。


 いまでは以前のような小学6年生からのかけこみ受験も、
少なくなってきているようです。


 小学5年生から受験勉強をはじめても2年間は、みっちり
受験勉強にあてることになるのです。その内容は、受験する
学校にもよりますが、ご承知のとおり、小学生には相当難しい
内容になっています。しかも進むスピードがおそろしく速い
のです。


 そんな中で、受験生は学習した内容を、しっかり自分のもの
にしていかなければなりません。しかもたった一回の当日の
入学試験の結果で、合否が決まってしまいます。いくらふだんの
学校の成績や模試の結果がよくても、当日失敗すれば、合格する
ことはできないのです。


 そういう試験で合格していった人のなかには、コネや裏金が
動いたとささやかれることもあります。しかしやはり合格して
いった人たちは、実力があったと見るべきです。


 逆に不合格になった人たちは、実力が足らなかったのか、
それとも実力が出し切れなかったのかのどちらかです。実力が
足らなかったのなら、まだあきらめもつきます。しかし実力が
あるのに試験当日、実力を出し切れなかった人は、そのあと、
おおいに悔やまれることでしょう。


 私の知る夏ちゃんもその1人です。小学4年生から中学受験
の準備を始め、3年間、大手進学塾の国・私立中学受験コースに
かよっていました。そして統一模試の結果から、合格は間違いない
と思われていたのです。


 しかし結果は県内トップクラスの私立6年制中学2校を受験して、
2校とも不合格だったのです。ご両親に聞けば、夏ちゃんは試験
当日、過度に緊張して精神的に落ちついていなかったといいます。


 不合格の知らせに、本人はだいぶショックを受けたようです。
かよっていた大手進学塾をやめてしまいました。そのあと中学
1年生から私の塾にやってきたのです。


 夏ちゃんは中学受験を経験しているので、中学1年生の学校授業
の内容は、ほぼ理解しているようでした。しかしあるとき模試の
結果が、もうひとつふるわなかったときがあったのです。


 それで私は個別懇談会でそのことについて、ご両親にお話すると、
夏ちゃんはそのことに大きなショックを受けるとともに、とても
悔しがっていました。その時、おそらく中学受験の失敗が、脳裏に
よぎったのだと思います。


 それ以降、夏ちゃんはどんな試験にも全力であたるようになり
ました。そしてこつこつ一生懸命勉強して、高校受験をひかえる
中学3年生になったのです。


 夏ちゃんは勉強だけでなく、夏休みまではクラブ活動もしっかり
やり、3年生最後の試合で、テニスのダブルスで県3位という好成績
を残しています。


 そして中学受験後、3年ぶりに、ふたたび高校受験をむかえる
ときがやってきました。彼女の第一志望高校は県内トップの公立の
進学高校です。第2志望高校は中学受験で失敗した、あの私立中学
6年制への編入です。


 彼女は中学受験のリベンジに、あえて過去に失敗した私立中学
6年制に挑戦したのです。もちろん試験結果は合格です。しかも
彼女は準特待生で合格しています。私立中学からは、わざわざ教頭
先生が家庭まで訪問し、彼女の入学を勧誘しにくるほどだったのです。


 さらに第一志望高校である県内トップの進学校に、彼女はみごと
合格をはたしたのです。それでリベンジをはたした私立中学6年制は、
丁重に進学を辞退し、その第一志望高校に入学していったのです。


 そのときの夏ちゃんは本当にうれしそうでした。あとで私がご両親
から聞いた話ですが、公立中学での卒業時の成績は学年で一番だった
そうです。

 そしてその高校に3年間在籍し、大学受験も無事、国公立大学の
国際総合学部に現役合格を果たしています。彼女はもともと英語に
関心があり、現在は英語が使える仕事について活躍しています。


 もう1人、夏ちゃんと同じように、同じ私立中学2校の受験に
失敗した義男君も、高校受験では夏ちゃんと同じようにリベンジに
挑戦しました。残念ながら義男君の場合、リベンジはかなわなかった
ものの、高校は夏ちゃんと同じ、県内トップの公立進学校にすすんで
います。


 そして大学は私立大学の歯学部に合格して、今現在、将来、歯科医
になるため、そこで勉強を続けています。彼には将来、歯科医になる
夢があったのです。そしてすでに自分の夢をほぼ手中にしています。


 中学受験に失敗したからといって、自分の夢が消えてなくなるわけ
ではありません。ある意味、失敗したことにより、彼らはより強く
なっています。彼らは失敗の経験をしても、決して自分の夢を最後
まであきらめなかったのです。


 その結果、二人とも自分のやりたいことのために、自分の現在の
時間を使えるようになっています。彼らにとって、受験とは自分の
目標を達成するための、ひとつの通過点に過ぎなかったのです。


 彼らはそこで失敗を経験したことから、より多くのことを学んだ
のです。そして停滞と上昇を繰り返しながら、自分の幼い頃からの
目標を達成していったといえるでしょう。


 受験で失敗したことは決して後退ではありません。目標達成の過程
でちょっと停滞しているだけなのです。失敗はむしろ次につなげる
ための前進だといえます。



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