2003年05月の読書感想


書名 南溟最前線の水上機部隊 −ポポラングの千切れ雲−
著者 則田忠雄
出版 戦史刊行会(1999/08/25)
分野 軍事

副題にポポラングときますからねー、ピキーンときましたよピキーンとこれで買わなきゃ自分じゃないもんね。
ショートランドで水上機の整備を行っていた方の手記です、タロキナに敵が上陸してきてから、基地を撤収してブーゲンビルを縦断し撤退したそうです。
水上機の様子がもうちょっと書かれてあればもっと有難かったのですが、やっぱり日々の生活の方が印象深くなるんでしょうね。

書名 ヴァンパイア・ジャンクション
原題 Vampire Junction(1984)
著者 S・P・ソムトウ
訳者 金子浩
出版 創元推理文庫(2001/09/28)
分野 ファンタジー

私には感想が出てこないぐらい退屈な小説でした。
じゃあ、書かなきゃいいのに。
-2

書名 虚無の孔
原題 The hole in zero(1967)
著者 M・K・ジョーゼフ
訳者 黒丸尚
出版 早川書房(1979/06/15)
分野 SF

そんな小説じゃないというお叱りや失笑を覚悟のうえで書けば、これだったらファンタジーの中で定評のある作品を読んだ方がよかったなあ。
そりゃファンタジーっぽいところだけ抜き出してあげつらうのはダメだと自分でもわかってるんだけど、だけど、他に何も感想が浮かばなかったのです。
-2


書名 突撃砲兵
原題 STURMARTILLER(2002)
著者 フランツ・クロヴスキー、ゴットフリート・トルナウ
訳者 高橋慶史
出版 大日本絵画(2002/03/05)[下巻は出版日付が異なります]
分野 軍事

ドイツの歩兵の対戦車部隊として戦った突撃砲兵の戦記です。
どの部隊がいつどこで戦ってどうなったか、ひたすら綴られてゆきます、突撃砲の性能など武器そのものにはさほど興味の無い私にはこうした、内容の方が有難いです、唯やはり、私自身は、陸戦関係は詳しくなくてこの本に書かれている貴重な情報をうまく汲み上げられたかというとそうではなく情けない限りで。
戦史に詳しい方向けの本ですね。


書名 [詳解]独ソ戦全史
原題 WHEN TITANS CLASHED()
著者 デビッド・M・グランツ、ジョナサン・M・ハウス
訳者 守屋純
出版 学研(2003/05/02)
分野 軍事

ソ連崩壊後制限されていた種々の情報が公開されるようになった。
その結果ソ連側の資料を使った、種々の戦史研究が出版されるようになったのだが、言葉の壁があり日本においてはそれが一般の人間の人間に読めるようにはなっていなかった。
この本はそんな中新たに翻訳出版された有難い一冊です。
飛びついて買って読みました。
その題名の通り独ソ戦通史なので独ソ戦の全期間をわずか600ページに収めているので内容的には物足りないかなと危惧していましたら、そんなこともなく、この方面に疎い私には適量でした、これ以上詳しかったら、読むのが大変だったと思う。
ただ次のステップとしてもっと詳細な戦史を読みたくなってきました、もっとどんどん翻訳出版されることを望みます。

この本はソ連がいかにして自軍の戦争方法を確立してゆきドイツを破ったかについて焦点が当てられて執筆されています。
従来私が持っていた圧倒的な物量でドイツを打ち破ったソ連軍というイメージとは異なるソ連軍がそこにあります。
圧倒的な物量で攻撃をかけてくると、ドイツ軍が錯覚するほど、ドイツ情報部の目をくらまして敵の弱い所に戦力を一点に集中して突破包囲するソ連軍と、その攻勢の奔流の中に呑みこまれ孤立し消滅してゆくドイツ軍。

読み応えのある本でした、おすすめ、というか、興味があるなら読まなければいけない本ですね。


書名 加藤隼戦闘隊
著者 遠藤健、桧与平
出版 カゼット(2002/10/04)
分野 軍事

戦時中に戦意高揚のため出版された本で、著者は飛行第64戦隊の2人の搭乗員です。
開戦時から題名にある加藤戦隊長が戦死するまでを扱っています。
加藤戦隊長がいかに部下に慕われていたか感じ取ることができます。
飛行第64戦隊の戦果報告がかなり正確だったことの源もわかる。


書名 日本空母物語
著者 福井静夫
出版 光人社(1996/08/30)
分野 軍事

日本の航空母艦についての本、読むそばから忘れて何も覚えてないのが情けない。
戦訓が紹介されている所がちょっとだけあって、そこの所が興味深かった。


書名 零戦戦史 −進撃編−
著者 渡辺洋二
出版 グリーンアロ−出版社(2000/03/20)
分野 軍事

美味しいものは後に残すくせがあるといっても、寝かせてもう3年にもなるのか。
この後に激闘編が続くはずなのだが、未だ出版されていない、ちゃんと出版されることを望む。
日本海軍の艦上戦闘機の歴史から始めて、零戦がどのような思想で作られ使われていったかといったことから、どのような戦いをしたかというところまで、バランスよく記述され航空戦史家としての著者の実力が光ります。
航空戦史に興味のある者にとっては必見の書でしょう、というか、今頃読んでいる私が遅過ぎるのね。

私自身は、”どのような戦いをしたか”といった部分に興味が大きいのでそちらの方に重点が置かれて書いてあった方が有難かったのですが、それでも知らなかったことや頭の中で整理がついていなかったことが満載で、良い本ですねー。
森史朗の「海軍戦闘機隊」の2巻と読み比べると良いでしょう、「海軍戦闘機隊」の2巻は絶版ですが1巻が光人社から名前を変えて最近出版されたばかりなので2巻もそのうち出版されるでしょう。


書名 SSガイドブック
著者 山下英一郎
出版 新紀元社(1997/11/30)
分野 軍事

SSの組織から制度、武装SS部隊毎の小史まで紹介されているハンドブック、その名の通りハンドブックとして使うには良いのだろうと思いますが、反面読み物としてはあまり面白くありませんでした。


書名 デューン砂丘の子供たち
原題 Children of Dune(1976)
著者 フランク・ハーバート
訳者 矢野徹
出版 ハヤカワ文庫SF(1978/11/30)
分野 SF

「皇帝ポウル=ムアドディブが砂漠の中へ歩き去ってから,
10年の歳月が流れた。かつて,一面乾ききった死の世界であった
帝国の首都惑星アラキスは,大規模な灌漑作業の結果,いまでは
緑のオアシスの散在する別天地となりつつあった。すべてが緑で
覆われる日も近い。だがなんという皮肉,この緑化政策こそ
アラキスを,帝国を破滅へと導く陥穽であろうとは!
しかも一方では,ポウルの双子の遺児を暗殺し,帝国の覇権を
取りもどすべく暗躍するコリノ家。そしてベネゲセリット結社,
宇宙協会ら旧勢力の陰謀……。
壮大なスケールで展開するデューン第三部堂々開幕!」

扉作品紹介より
ストーリー的には1作目の『デューン 砂の惑星』が一番面白いはずなんですが、しかし、なぜかこの3作目が一番面白く感じたのは、読んだばかりということもあると思いますが、この”惑星アラキス”をとりまく環境や政情に慣れ始めているのも大きかったかもしれません、1巻の場合用語を覚えるために読むことを中断して巻末の用語リストをめくることもしばしでしたから。
続編も続くとだんだんダレてくるものですが、それが全く感じられなかったのは見事です、『デューン 砂の惑星』だけで読むのを終えるのはもったいない、現在品切れ中ですが、いずれ再版されんことを望む。
あれ?『デューン砂漠の救世主』の感想書いてなかったんですね、私。

家族愛に乏しいんじゃないの?といった感じのアトレイデ家の人達にはちょっと厳しさを見せ付けられましたが、その反面読み応えがありました。
+1


書名 凶獣リヴァイアサン
原題 Livaathan(1995)
著者 ジェイムズ・バイロン・ハギンズ
訳者 中村融
出版 創元SF文庫(2003/04/25)
分野 SF

「アイスランド沖の孤島の地下洞窟で、民間の防衛産業と
合衆国政府が秘密裏に開発していた、究極の生物学的軍
事抑止力−暗号名、”リヴァイアサン”。だがそれは、
開発陣の予想を超えた能力を発現させ暴走をはじめた。
しかも島には、怪物が洞窟を脱出したなら起動するよう、
核自爆装置がセットされていたのだ。タイムリミットは
24時間。冒険小説の俊英が贈る、モンスター軍事SF!」

裏表紙作品紹介より

戦車砲弾を食らっても平気な蜥蜴に対して北欧神話を思わせる大男が斧を持って立ち向う。
くだらなさ100パーセントの怪作です。
2度3度読みたくなるような小説ではないが。
固いことを言わずに恐竜との追っかけっこを楽しむがよろしかろう。
追記。実験体が逃げ出してから24時間で施設を爆破って、ダメでしょう、即座に爆破しなくちゃ、意味ないじゃないか。
-1


書名 暁のピザンティラ
著者 菅浩江
出版 ログアウト冒険文庫(1993/10/22)
分野 YA

「女武人ビサンティラの貴険が始まる
ぶたつの月が巡る世界。そこでは人間と〈メブ〉と呼ば
れる生物との、幸せな共生関係が営まれていた。人は16
歳になったときにメブ選ぴの儀式を経験し、おとなへの
一歩を踏み出す。しかしメブを得られないカイチスは村
を離れ、麗しき女武人ビザンティラと巡り会うのであっ
た……。’92年度の星雲賞日本長編部門愛賞作家、菅浩江
が挑む異世界ファンタジーが、ここに幕を開ける。」

裏表紙作品紹介より
この著者の小説を読む時に感じることがある痛さや眩しさはこの小説からは感じなかった。
平凡な印象はあれど、かなり面白い。
0


書名 これが最後の大博打
原題 The Essence of Evil(1990)
著者 ジョー・クリフォード・ファウスト
訳者 坂井星之
出版 ハヤカワ文庫SF(1995/01/15)
分野 SF

「やった、これで大儲けだ!メイは期待に胸を躍らせていた。
近代史上の天才二百人の脳から知識を抽出したアンプル。十数年前に
エッセンス社から盗み出されたこの宝物を取り返したからには、
莫大な賞金が出るにちがいない。ところが、社長のバリスは金を
払うどころか、メイを詐欺師扱いする始末。おまけに卑怯な手段で
デュークが拉致されて、メイの怒りは爆発した!最悪コンビが
最後の大勝負に挑む、痛快シリーズ完結篇」

裏表紙作品紹介より
読めば面白い、しかしシリーズが終わることに未練はない。
異星人の大使の”みすたあぼぶ”は今回も又面白いキャラクターとして活躍したが、もうこれ以上作品を支える力は無いだろうし。
-1


書名 レッドシフト・ランデヴー
原題 Redshift Rendezvous(1990)
著者 ジョン・E・スティス
訳者 小隅黎
出版 ハヤカワ文庫SF(1991/11/30)
分野 SF

「超空間宇宙船<レッドシフト>一その船内では、光の速度は秒速10メートル、音速にいたっては、わずか6.6メートル。
走るだけで音速は超えられ、赤方偏移も起こってしまう。
そんな船内で殺人事件が発生した。
<レッドシフト>は超空間階層の間を航行中で、外部の世界とは隔絶しているから、乗員か乗客が犯人であることは間違いない。
一等航行士ジェイスン・クラフトはさっそく捜査を始めるが……
話題の長篇ついに登場!」

裏表紙作品紹介より
走るだけでソニックブームが発生したりするとても面白そうな設定で、大分期待しましたが、そこはなとなく退屈な感じのする小説でした。
発生している事件が地味すぎたのだろうか???。
時間を置いてもう一度読んでみようと思う、こういった小説が面白くないはずはないと思うから。
-1


書名 彗星狩り
著者 笹本祐一
出版 ソノラマ文庫(1998/02/28)
分野 YA

「有人宇宙船を飛ばし、最初に彗星にたどりついたものが、その権利を得る−−
倒産した大手企業が進めていた、彗星を捕獲して宇宙空間での水資源を確保する
というプロジェクトの権利の行方は、壮大な宇宙レースの結果にゆだねられることに
なった。別れた元亭主・劉健の狙いが彗星にあるのを知ったジェニファーは
対抗意識を燃やして直ちにエントリ一し、無謀としか言いようのないレースに
挑むことにしたが−−。」

裏表紙解説より
宇宙船が翔んでいるだけの小説です。
トラブル続発なのはお約束事で、人間達が適宜対応してクリアしてゆく。
しかし、宇宙船が翔んでいるだけの退屈な小説がなぜこんなにも面白いのだろう。
そればかりか、エンディングには感動さえ覚えてしまったよ、ちょっとだけだけどね。
0


書名 ゲーム・プレイヤー
原題 The Player of Games(1988)
著者 イアン・M・バンクス
訳者 浅倉久志
出版 角川文庫(2001/10/25)
分野 SF

「高度な文明を持つ〈カルチャー〉
‐‐‐人類は病気になることも死
ぬこともなく、ただひたすらゲ
ームに興じている。グルゲーは
〈カルチャー〉の軌道ステーシ
ョンの一つで暮らしている「ゲ
ームの達人」であり、あらゆる
ゲームに精通していた。ある日
彼のもとに、究極のゲーム《ア
ザド》に挑戦してみないかとい
う誘いが来る。悩んだ末ついに
参加する決心をしたグルゲー。
しかしこのゲームには一つの宇
宙文明圏をも左右する大きな意
味があったのだ……・。
天才的ストーリー・テラーによ
るスペースオペラの傑作。」

裏表紙作品紹介より

むむっ、面白いぞ、バンクス、『フィアサム・エンジン』を読むことに途中で挫折していたので敬遠していたのですが。
シミュレーション・ゲームのトーナメントで勝ちあがってゆくだけの小説で唯プレイヤーの知らない所でかかっていた商品がでかかったというだけ、しかもそのゲームのルールも抽象的でこれなら著者のやりたい放題なんですが。
やっぱり主人公が序盤の劣勢のなんのそのゲームの戦局に柔軟に対処しなめてかかっていた相手が驚愕し敗れてゆくさまが面白かったのだろうと思う。 それもゲームのルールがぼやかされているからできることですが。
0


書名 南十字星の戦場
著者 豊田穣
出版 文春文庫(1983/01/25)
分野 軍事

再読、イ号作戦に参加し捕虜となった著者のソロモン再訪記。
死を願う心の内やそれでも生に執着する気持ちが吐露されていて痛々しい、当時の人にとって捕虜になるということはこれほど苦痛を伴うものなのか。
戦った末捕虜になることは決して恥かしいことではないのだと、そう言ってあげたい気がする。
とか殊勝なことを書いているが、旅先で購入して読んで(重量を減らすため)捨てるなどという失礼な読み方をしている。


書名 ドッグファイト
著者 谷口裕貴
出版 徳間書店(2001/05/31)
分野 SF

ワンちゃんかわいい。
これだけでもうOKね。
後半の殺伐としたアクション部分はどうでもよくて、上2行が私が良いと思った部分を素直に表しているのだが。

とてもSF読みの感想ではないね。
SFマガジン考課表でこの著者の「ロストロイヤル」に対して”なんていうか、こう、”SF風”ってだけの小説なんだな。”とか書いておきながら、今度はSF的に云々する代わりに”ワンちゃんかわいい”かよ。
でもかなり真剣にかわいいんで、(特に子犬が)おすすめ本です。
0


書名 歩兵型戦闘車両ダブルオー
著者 坂本康宏
訳者 浅倉久志
出版 徳間書店(2002/06/30)
分野 SF

合体ロボット物SF。
どう考えたって、合体ロボットが役に立つとは思えないと苦々しい思いで読んでいたのだが。
”これが先例っス”と言って、劣化ウラン弾をぶっ放す所で吹っ切れた。
その後は素直に合体ロボットSFを楽しむことができました。
日本でしか発生し得ないSFですね。
でもやっぱり役に立つとはおもえないのだが。
-1


書名 フォックス・ツー
原題 Fox Two(1984)
著者 ランドル・カニンガム、ジェフ・エセル
訳者 木村譲治二
出版 グリーンアロー出版社(1988/10/20)
分野 軍事

ランドル・カニンガムはベトナム戦争における海軍のエースパイロット、彼の談話を共著者のジェフ・エセルが文章にした形のようです。
トーン大佐がカニンガム機に撃墜されたとする根拠がこの本に書いてある限りでは薄い気がする。


書名 生と死の支配者
原題 Master of Life and Death(1957)
著者 ロバート・シルヴァーバーグ
訳者 宇佐川晶子
出版 ハヤカワ文庫SF(1979/02/28)
分野 SF

「23世紀、人口爆発に悩む地球政府はくポピーク〉
と呼はれる世界人口の平均化を施行
する組織を設立した。その役目は、人口過密
地域から過疎地域へ人々を強制移住させ
ること。そして、適者生存の法則に反する
人間を安楽死させることだった!折しも
死刑執行人として人々に・怖れ憎まれていた
くポピーク>の長官か暗殺された。後任に
は急遽副長官のウォルトンが抜擢されたが
やがて彼は、前長官が密かに画策していた
驚くべき陰謀の渦中に、いやおうなく巻き
こまれていった……。俊英シルヴァーバー
グが、病める現代の持つさまざな問題を
鋭く暴き、未来社会に投影した問題の書!」

裏表紙作品紹介より
シルヴァーバーグの著書の邦題には死という言葉が良く出てきます。
『いまひとたびの生』、『不老不死プロジェクト』、『内死』、『我ら死者とともに生まれる』。
それだけ著者が死という現象について興味を持ち様々なアプローチをしているのだと思います。
私が”死”というキーワードを持つこの作家の小説を読むのはこの『生と死の支配者』が初めてです。
この小説に関しては”死”という現象を扱ったというよりもむしろ政治劇といった感が強かったです。
それなりの出来といいますか、後年うって変って良質の作品を生み出し始めて”ニューシルヴァーバーグ”と呼ばれるようになる前の作品だけのことはあるなと思いましたが。
それでも。発明された”不死”をどう扱うかなど興味深く面白い作品でした。
-1


書名 ぼくらは虚空に夜を視る
著者 上遠野浩平
出版 徳間デュアル文庫(//)
分野 YA

「あんたは”本当の空っぽ”というものがど
んなだか理解できるか?底無しの空間
が永遠に広がる絶対真空に放り出される
ことなんざ、想像もできね一だろう?
だが只の字生のはずの俺、工藤兵吾はそ
の虚空で戦争するハメになった。無限に
襲いくる敵を、俺が駆る超光速戦闘機で
倒さねば人類は終りだというのだ。混
乱する俺の前に現れたのは、悪夢のよう
な幻影と、人間に科せられた苛烈で空虚
な現実だった。現実と超未来、果てなき
宇宙と揺れ動く少年の想い。ふたつでひ
とつの、近くて遠いおぼろな夜空の戦記」

裏表紙作品紹介より

なかなか良い感じの青春小説でした。
ただこの世界のことは見えてこない、説明無しで放り出された気分がする
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書名 オルディコスの三使徒
著者 菅浩江
出版 角川スニーカー文庫(1992/10/01[巻])
分野 YA

「ソテ村に住む、少女ブラウリカ。
いつも歌ばかり歌っている彼女は巡
業の演劇団〈ビンダカイク技芸団〉へ
引き渡されることになっていた。
技芸団が、村に来たその夜一一ブラ
ウリカは彼らが邪神像をあがめてい
る儀式を目撃してしまう。邪神に魂
を奪われた村人によって捕えられた
ブラウリカを救ったのは、香師イシ
ュラーマと夢帥タグロットの二人の
若者であった<オルディコスの三使徒>
を名乗る彼らは<光の楽師>を拝して
いると、ブラウリカに告げるのだった
……
絢爛たる英雄絵巻たん、新シリーズ
登場!!。」

裏表紙作品紹介より

著者は最後にSFになると書いておられましたが、基本的には異世界ファンタジーですね。
神の扱い方がSFになっているのでしょうね。
読みやすいから、読んでいて負荷がなく楽しめる。
『暁のピザンティラ』と非常に似た終わり方だと感じるのは、結局恋の話だからか?。
最近感想文にすらなってない感想しか書けなくなってるな(汗)。
0


書名 ハードシェル<ナイトヴィジョン>
原題 Night Visions 4(1987)
著者 エドワード・ブライアント、ロバート・R・マキャモン、ディーン・R・クーンツ
出版 ハヤカワ文庫NV(1990/03/31)
分野 ホラー


3人の著者それぞれ200ページづつ割り振られたホラーアンソロジーです。
3人のうちで一番有名なのはクーンツですが、スティーヴンじゃないので私は興味は持っておらず、この巻の目玉は私的にはブライアントの短編6篇でした、「バク」はこの著者が何を書きたかったのか考えながら読んでおくべきだろうと思う。判らなかったのだが。
他にマキャモンの短編も収録されているしお買い得の文庫でした。
0


書名 ペガサスで翔ぶ
原題 Pegasus in Flight(1990)
著者 アン・マキャフリイ
訳者 幹遙子
出版 ハヤカワ文庫SF(1995/12/15)
分野 SF

「超能力を科学的に検証し、”ペガサスを乗りこなす”ように上手に操ろうという理念のもと、超心理学センターが設立された。
人類の宇宙進出とあいまって超能カはますます重要になり、所長リューサは超能力者の人権保護に忙殺されている。
そんな彼女の睡眠中に心にヘ”侵入”してくるものがいた。
強カなテレパスである彼女の心のシールドを破るとは、どんな能力者なのか……?
超能力者の活躍を描く『ペガサスに乗る』姉妹篇」

裏表紙作品紹介より
このシリーズは何か物足りなさを感じる。
何でかなあ?”パーンの竜騎士”シリーズよりよほどSFらしい設定なんだけど??。
-1


書名 陸軍燃料工廠
著者 石井正紀
出版 光人社NF文庫(2003/05/14)
分野 軍事

陸軍燃料工廠のことが読み物風に読みやすくかつ詳細にかいてある有りがたい本です。
陸軍燃料工廠の設立も遅きに逸した、そんな感じを受ける。

書名 F−86セイバー空戦記
原題 Sabre Jets Over Korea(1984)
著者 ダグラス・K・エヴァンス
訳者 手島尚
出版 光人社NF文庫(2003/05/14)
分野 軍事

かつてソノラマ文庫から出版されていた『朝鮮上空空戦記』の再刊、とはいっても前回は抄訳だったらしく、今回は空戦部分は全部訳したそうで、仕方ないので買った。
ジェット戦闘機の搭乗員自身の手記は日本では珍しく新鮮だった。
受け取り方が間違っているのかもしれませんが、最後は格闘戦になっているように見うけられる、これは今月読んだベトナム戦争の空戦記である『フォックス・ツー』でも同じ印象がある。
それと敵見方の識別の誤認が非常に多いものだなと感じた。
やはり経験者の手記でないと判らない事が多々あり、こういった手記の”新たな”翻訳出版が続々と出てくるといいのですが。


書名 DEAR BOYS −The girls days−
著者 金春智子、原作 八神ひろき
出版 講談社(2002/08/14)
分野 YA

DEAR BOYSというバスケットマンガのノベライズです。
マンガの主人公達である男子バスケット部員ではなく、女子バスケット部員2人と、男子バスケット部のマネージャー、それに顧問の先生の4人が主人公となり、マンガの第1部と第2部の間の春休みが舞台となっている。
こういうノベライズってものはマンガじゃ表現できないようなことを表現できてこそ存在価値があるのだが、それが出来ていないな、などと思いつつ読んでいたのだが、マネージャーの章は良いなと思った。でも全体的に相当物足りない。

実は『スラムダンク』より『DEAR BOYS』の方が好きです、私は。
-1


書名 ダーティペア 独裁者の遺産
著者 高千穂遙
出版 ハヤカワ文庫JA(2001/01/31)
分野 YA

「あの、ユリとケイが帰ってきた!?今回ふたりが派遣されたのは、
惑星アムニール。かつて独裁者による恐怖政治が布かれていたが、革命によって崩壊。
非情皇帝と呼ばれた独裁者は処刑され、現在は新政府が樹立されている。
ふたりの任務は、圧政の崩壊後も執拗に抵抗を続ける独裁政府の残党
”皇帝の息子たち”を排除するこにあった。クァ一ル族、ムギ誕生の秘密に迫る、
オリジナル・ダーティペア、ルーキー時代のエピソード。」

裏表紙解説より
ムギが仲間に加わる経緯が描かれる。
惑星の一つや二つ壊滅させなきゃ、ダーティペアじゃないねという期待に背かず、破壊伝説に新たなエピソードが加わる。
-1


書名 マッド・サイエンティスト
原題 Mad Scientists(1980)
編者 スチュアート・D・シフ
出版 創元推理文庫(1982/04/30)
分野 幻想文学

玉石混交、玉が混じっている限りは読む価値はある。
字は小さいし、陰湿な話は多いため。読むためのハードルは高いけれど、我慢して読んだ。
0


書名 私兵特攻
編者 松下竜一
出版 新潮社(1985/07/10)
分野 軍事

題名からすると玉音放送の終わった後で11機の特攻機を道ずれに出撃していった宇垣長官を糾弾する本だと思ったのだが。
そうではなく、寺司勝次郎氏がこの特攻について調査を行った結果が綴られている、調査を行った方が当時搭乗員であったためか、当時の搭乗員の心情がわかりやすく述べられている。
この心情など戦後に生きる私にはなかなか想像できないものですが、この本の場合なぜこのような心情になるのかちょっとした解説を入れて説明してあるので理解しやすい。
宇垣長官を糾弾する本ではなかったと書いたが、もちろんそれで宇垣長官の行為が容認されるわけではなく、この本でも是認してはいない。
飛行機隊の指揮官であった中津留達雄大尉の父親の姿が宇垣長官のとった行動の残酷さを浮き彫りにしている。


書名 軍艦総長・平賀譲
著者 内藤初穂
出版 文芸春秋(1987/11/15)
分野 軍事

軍艦の設計を行った一人である平賀譲氏についての伝記です。
著者は平賀譲遺稿集の出版に尽力された方のようです。
平賀譲遺稿集は欲しいのだが高くて手が出ない、でも欲しい、入手してもどうせ読まないだろう、でも欲しい・・、・繰り返す。


書名 スピットファイアMkVのエース 1941ー1945
原題 Spitfire Mark V Aces 1941ー1945(1997)
著者 アルフレッド・プライス
出版 大日本絵画(2003/06/09)
分野 軍事

この型は太平洋戦域にも送られているので、その戦域についても触れられている、それがあり難い。


書名 スカパフローへの道 −ギュンター・プリーン回想録−
著者 ギュンター・プリーン
訳者 濱野修
出版 中央公論新社(2001/08/10)
分野 軍事

第2次世界大戦中に戦死したドイツの潜水艦艦長のギュンター・プリーンの手記があるとは知らなかったのでこの本が再刊された時には驚いた。
再刊と書いたが1941年にはもう翻訳出版されている。
ある程度ぼかして書いてあるとはいえろうか?、交戦相手も読めると いう事なんだけど?。


書名 白い太陽
著者 小林道雄
出版 文芸社(1999/04/25)
分野 軍事

昭和20年7月24日の豊後水道上空の迎撃戦において戦死された、溝口憲心一飛曹についての伝記です。
でき得る限り事実のみを書くことに努めたと著者は書いていますが、そうとは思えない、かなり小説化されており、この中で何が事実で何が創作か判別しづらくなっているのが残念だ。
例えば、この日帰還しなかった6機のうち1機が戦後海底より引き上げられていて、誰が搭乗していたのか真相は定かではないのだが、この小説では、この機に搭乗しているのが溝口二飛曹であるように創作して記述されている。
この小説を書くために協力した遺族の想いを考えると罵倒できないのだが。


書名 所有せざる人々
原題 The Dispossessed(1974)
著者 アーシェラ・K・ル・グイン
訳者 佐藤高子
出版 ハヤカワ文庫SF(1988/07/31)
分野 SF

「恒星タウ・セティをめぐる二重惑星アナレスとウラスー一だが、この姉妹星には共通点はほとんどない。
ウラスが長い歴史を誇リ生命にあふれた豊かな世界なら、アナレスは二世紀たらず前に植民されたばかりの荒涼とした惑星であった。
オドー主義者と称する政治亡命者たちがウラスを離れ、アナレスを切り開いたのだ。
そしていま、一人の男がア十レスを離れウラスヘと旅立とうとしていた。
やがて全宇宙をつなぐ架け橋となる一般時間理論を完成するために、そして、ウラスとアナレスの間に存在する壁をうちこわすために……。
ヒューゴー賞ネビュラ賞両賞受賞の栄誉に輝く傑作巨篇」

裏表紙作品紹介より
ウラスとアナレスの環境や社会そこに生きる人々の様子がとても興味深く読ませてくれる。
+2



書名 日英同盟
著者 関榮次
出版 学研(2003/04/04)
分野 軍事

日英同盟についての本ですが、力を置いて書かれているのが、第一次世界において地中海の派遣された日本艦隊についての部分です。
どんな思惑で派遣され戦ったのか、日本艦隊の将兵はベストを尽くしたが、その行為がなぜ生かされなかったかが丁寧に説明されています。
所詮軍事同盟などというものは己の利益のため結ぶもので ありイギリスとて 真に紳士的にふるまっていたわけではないが、 それでも、やはり日英同盟が解消された原因の大半は日本側の同盟相手として信頼をおけぬ自分勝手な行動にあることがわかる。


書名 霊玉伝
原題 The Story of the Stone(1988)
著者 バリー・ヒューガート
出版 ハヤカワ文庫FT(2003/01/31)
分野 ファンタジー

鳥姫伝の続編です、相変わらず何でもありの世界なのでハラハラする要素は何もない、なるようになるやろうといった感じです。
ストーリー自体もとりたてて目を引くようなものではないし。
だいぶ、自分には合わない小説ですね。
-2


書名 日本海軍はなぜ敗れたか
著者 是本信義
出版 光人社(2000/09/)
分野 軍事

題名通りの本です、戦略面ではなく作戦面から見た記述が多い、変なことが書いてあるわけでなく、良い本だとは思うが航空面に関する記述がほどんどなく私には残念だった。


書名 デューン 砂漠の神皇帝
原題 God Emperor of Dune(1981)
著者 フランク・ハーバート
訳者 矢野徹
出版 ハヤカワ文庫SF(1979/03/31)
分野 SF

「レト二世が即位してから3500年――恒星間帝国は,
“レトの平和”を謳歌していた。だがそれはまた,停滞と
腐敗の年月でもあったのだ。いま,なかば砂虫と化した
神皇帝による強制された平和に抗して,反乱の火の手が
あがる! 謀反人の先頭に立つは、レト二世の妹ガニマ
とハルク・アル・アダとの直系の子孫シオナ・アトレイデ。
すべてを予見できる神皇帝の目を逃れ,彼女は帝国に
何をもたら そうとするのか? そしてトライラックスとイックスが
企む陰謀とは……? 砂の惑星から緑の惑星へと変貌した
アラキスを舞台に展開する,待望のシリーズ第四部
ついに登場!」

扉作品紹介より
デューンシリーズも4作目となるが、各巻話の展開が全く読めない。
ただ人気作の続編というだけの存在には堕していないということなのでしょう。
今後どんな展開が待ちうけているのでしょうか?。
+2


書名 ゆらぎの森のシエラ
著者 菅浩江
出版 ソノラマ文庫(//)
分野 YA

著者の最初の長編だそうです、作品紹介で主人らしき紹介をされていた人物が冒頭で人を引き裂いていたので驚いた、何物?と。



書名 造船士官の回想
著者 堀 元美
出版 朝日ソノラマ(1994/08/)
分野 軍事

題名どおり造船士官の回想記です、軍艦好きは読んでおくべき、ソノラマ文庫はいい本をいろいろ出していたものだなあ。


書名 ウィアードII
編者 大瀧啓裕
出版 青心社(1998/08/14)
分野 幻想文学

雑誌ウィアードテールズ掲載作から編まれたアンソロジー。
巻末に編者の書いたウィアードテールズを読むが掲載されている。
ウィアードテールズを読んでの各収録短編に対する一口批評が掲載されているのだが、どんな作品が収録されているかわかってとても面白かった。


書名 異星人情報局
著者 ジャック・ヴァレ
訳者 磯辺剛喜
出版 創元SF文庫(2003/05/23)
分野 SF

「世界中で発生UFO事件。だがその多くは、ある事
実を隠蔽敵するため意図的に演出されたものだった。この
欺騙工作の中心に位置する組織は、異星人情報局と呼ば
れた。大統領にさえ存在を伏せられた秘密機関である。
しかし、欺瞞ではないものがあった。彼らはこの世で唯一
”本物の”UFOを捕獲するべく、工作を進めてい
たのだ!世界的なUFO研究家が描く謀略スリラー。」
裏表紙作品紹介より

最近の東京創元社は『モンスター・ドライヴイン』(私の感想)
といい『凶獣リヴァイアサン』(私の感想)といいSFとしては風変わりな小説をSF文庫から立て続けに出しますね。
この本もそういった風変わりな一冊です。
風変わりだろうが、出版してもらえるのがあり難い、ことに最近のハヤカワ文庫SFが先月はシーフォート、今月はオナー・ハリントン、来月は他作家によるデューン物といった傾向で続き物のスペースオペラばかりといった惨状で、いくらスペースオペラが好きでもいいかげん辟易していた所なので、助かります。
政府機関による陰謀を扱った小説ですが、案外読みやすく、SF小説好きの私でも抵抗なく読めました。
『ミレニアム・ヘッドライン』よりも遙にいい。
救われない話だが、まあいいでしょ。
0


書名 第61魔法分隊
著者 伊都工平
出版 電撃文庫(2001/09/25)
分野 YA

「王都から異動により、のどかな田舎町
へやって来た一等契法士ロギューネ。
町の治安を守る61分隊に副隊長として
着任する彼を待っていたのは、つかみど
ころのない隊長ニルスをはじめ、性格が
正反対のシュナーナとデリエル姉妹謎
の生物を肩に乗せたキキノといった奇妙
な面々。そして、穏やかな町での一見、
退屈な勤務だった。
しかし、その背後では、王家と議会の
『凍土緑地化計画』が着々と進みつつあ
った。やがてくる町の破局。そして、そ
れぞれの過去と、町に隠された秘密が、
明らかになっていく……。
期待の新人と、注目のイラストレータ
一か贈る話題作登場!!」

カバー折り返し作品紹介より

ブギーボップを読むつもりで間違えて読んでいたので、読むほどに?が増えていったのだった。
もう完全に阿呆である。
ストーリー自体はかなり詰まらないのだが、登場人物それぞれに愛着も 湧いてきたし感じの良い終わり方をするので、続きがあったら読んでしまうだろう。

”炎を背にして戦うのが古来からの戦場の常識って”そう?、シルエットが浮かび上がっちゃうじゃないか。相手の背に炎を置いての間違いじゃないの?。

0

書名 D−双影の騎士
著者 菊地秀行
出版 ソノラマ文庫(1996/11/30[1巻])
分野 YA

「「ムマヘ行け」−−死にゆく責族が投げつけたこの呪詛の言葉は、
なぜかDの心を騒がせた。魔道士オリガを訪ねて、自らの中に封印された過去の
記憶を掘り起こそうと試みた後、Dは狂ったように馬を飛ばして、
とある辺境の村に向かった。だが、Dがあらわれたとき、その村・セドクでは、
すでに異変がはじまっていた。常に己れを律し、孤独な夜の世界を歩んで
なお揺るぎない最強の戦士‐Dの存在を脅かすはどの異変が−−」

裏表紙解説より

Dが2人出てくるのである、であるのだが、詰まらなかった。
マンネリ打破を狙ったのではないかと思うのだけれども。
-2


書名 銀河辺境の彼方
原題 The Gateway to Never(1972)
著者 A・バートラム・チャンドラー
訳者 関口幸男
出版 ハヤカワ文庫SF(1989/06/15)
分野 SF

「辺境星区宇宙軍予備役グライムズ准将の部下
が,幻覚状態で宇宙船<リム・カリブー>を
発進させて事故を起こした。辺境星区連合で
は違法とされている麻薬”夢を紡ぐ草”を吸
っていたのだ。辺境星区宇宙軍に復帰させら
れたグライムズは麻薬捜査にかりだされるは
めにおちいった。麻薬取引きの情報を入手し
たグライムスは,さっそく惑星エプリスヘ向
かう。噴煙をあげる火山,強風,地震,雷な
どて地獄のような景観を持つエブリス。それ
にもかかわらず,エブリスはリゾ一ト地とし
て栄えている。そこで観光客に変装して潜入
したグラィムズを襲う恐るべき事件とは?」
裏表紙作品紹介より

外伝もこれで終わり、泣いても笑ってもグライムズともチャンドラーの長編ともお別れです。
そんな本だったのだが、内容的には今一つ。
やっぱり正編の最終巻である『遥かなり銀河辺境』(私の感想)がシリーズの悼尾を飾るに相応しい作品だなあ、『銀河辺境の彼方』の解説者も同様なことを書いておられますが、本当にチャンドラーがシリーズ最後の巻になることを意識していたのではないかと思えるほどなのだ。
外伝の最終巻は今一つであったはいえ、解説者の文章はチャンドラーとの別れを告げるには相応しいものになっており、感慨無量だ。
ありがとうチャンドラー、あなたが日本で良い思いでを作っておられて、よかった・・・。
-1


書名 機械どもの荒野
著者 森岡浩之
出版 ソノラマ文庫(1997/06/30)
分野 YA

「おれはハンター。荒野をさまよう機械どもを狩り、ジャンク屋に部品を
売り払うのが仕事だ。この日おれが捕まえた機械は、奇妙なことをしゃべりだした。
機械のいうことなんか信用できない。だが、結局おれは、この生意気な機械が
いうままに、荒野の向こうをめざすことになった。騒々しい仲間とともに。
舞台にも人物にも、おもしろさ充満の森岡≪世界≫ヘようこそ!」

裏表紙解説より

機械を狩って生業を立てる、月並みな設定ではあるが、面白かったー。
前半はね。
+1


書名 ウィザード
原題 Wizard(1980)
著者 ジョン・ヴァーリイ
訳者 小野田和子
出版 創元推理文庫(1994/04/02)
分野 SF

「土星の周回軌道を回る異星の巨大宇宙船ティーターンは、それ自身がひとつの完結した世界を形成していた。
その世界を続べるガイアは、全知全能の神といってもよく、彼女に頼めばどんな不治の病もいやしてもらうことができる。
いまもふたりの男女が彼女の力にすがるためにやってきた。
ところかガイアは、ヒーローになって戻ってくれば願いをかなえてやってもいいよ、と宣言したのだ。」

裏表紙作品紹介より

続きが翻訳出版されることはないんだろうなあ。
だからといって、読まずにすますにはもったいないでき。
続刊ではどうなるんだろうなあ。
+1

書名 海軍パイロットの証言
著者 佐藤宗次
出版 東京経済(1995/12/08)
分野 軍事

飛行練習生12期というから、太平洋戦争時には大変なベテランだった方です。
いや、しかし、名前が記してない方が誰が誰だかわからないのは、我ながら情けないなあ。
スロットル少佐って誰よ???


書名 あなたもSF作家になれるわけではない
著者 豊田有恒
出版 徳間文庫(1986/09/15)
分野 SF関係

SF作家豊田有恒のエッセイ風自伝。
著者は言う、アイデアがあっても、それを文章にしなければSF作家にはなれないのだと、だから完成させるようにしなさいと。

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