境内に自生する「サイカチ」の木が平成9年に「みえの樹木百選」と「三重の巨樹・古木」に選ばれています。
県下に自生するサイカチの中で、この様に大きい木は珍しく、希少木として百選に選ばれました。その木は、社務所北西側の土塁の中に3本繁茂しています。
幹や枝にはするどい棘(とげ)が多数あり、漢字では「槐」または「皀莢」と書きます。マメ科の落葉高木で、6月頃に小さい淡黄色の花をつけ、秋に莢(さや)状の実を付け、実には、サポニンという成分が含まれています。水に浸けてもむことにより、古くから石鹸の代わりに使われていました。
木は庭園樹、幹は建築・家具材、葉は食用、果実・種子・幹のとげ・花は薬用になると言われ、全く無駄のない樹木であります。
サイカチの幹からは樹液の漏出がよく起きるので、樹液食の昆虫の好適な餌となり、カブトムシやクワガタムシがよく集まります。そのため、カブトムシを「サイカチムシ」と呼ぶ地域もあるようです。