生き物バンザイ!パート2

の巻

前回のネタで、かめ虫の事を書きましたが、
それを書く流れの中で、
我が家がいかに生き物たちの訪問を受けているかを知ってもらうために
去年の夏に“おヘビ様”が我が家の座敷にとぐろを巻いていらっしゃった事を書きました。
そしたらそれに反応してくださる方がちらほら・・・。
だったらこんな経験ちょっとやそっとじゃ味わえない貴重な事だから
“おヘビ様”の事でひとネタかいてみようと思い・・・書く事に。
(ホンマ、こんな経験する人ってめったにおらんよなぁ〜
自慢して言えるわ!
「ウチは、“おヘビ様”と寝食を共に過ごしとった!」って。)


アレは忘れようにも忘れられない・・・去年の9月の出来事だった。
そうそうその前に・・・
我が家は、昔ながらの建て方(家)で
一つ一つ部屋が今風の家のように独立していません。
6畳の座敷が2つ。
建具で仕切られています。
たいてい建具は開けっぱなしで使っているのでほとんどひと部屋。
しかも、「何部屋」という名前がなく通り道にもなるし、部屋にもなるし・・・
そんな部屋の使い方をしています。
(田舎の昔の家は、
別の部屋に行くのに他の部屋を横断していくタイプの間取りになっています。)
そのひと部屋が寝室として、もう1つは、ダンナのパソコン部屋兼ねぐら。
ダンナ部屋は、物置としても活用!
いろいろごちゃごちゃしてます。
部屋の隅に、よくTVショッピングなんかでやってるパイプハンガーがあり、
シーズンオフの服をかけてあったり、何やらかんやら置いてあります。
パイプハンガーの足元に物が乗せれるように籠がついていて、そこに
子供の小さくなった服が紙袋に入れておいてありました。
(こういう部屋の様子です。)

9月のある朝、「さー掃除でもすっか!」と掃除を始め…。
「そーいやー、○○さんとこの子に服やろっと思とったやつ今のうちにやっとかんと・・・」
(子供の小さくなった服、まだまだ着れそうなので、
貰ってくれるっていう人のためにとってありました。)
「えーーと、ここに置いてあったなぁ〜」
「そうそうこれやったわ」
(袋がいくつか積んであったので、どけていき・・・)
「ん?なんか硬いなぁ〜、ひっかかっとんなぁ〜」
(おもいっきり、引っ張る!)
「とれたぁ〜」
「ん?」「何?」「何かある?ある!っというよりおる!!!」
(いやーーーーな、胸騒ぎ!・・・)
「なになに???・・・?」
その時私が見たものは・・・
黒っぽい、ちょっと光った物体!
大きさは、大人の手を広げたくらい・・・
それが、ウニョウニュ・・・してた・・・。ゲッ
「カエル?・・・でも、泣き声せん(しない)」
「ということは・・・ひぇ〜〜〜(~_~;) 私の1番キライな物!わたしの手にはおえやん物!」
「ぎょーえーーーー」
(と考えると同時に、普段閉めたことのない建具を全て閉め
隣に一目散。
隣には、義母が住んでます。彼女はその物体に強い人です。)
「あー−−おるかな?仕事行ったかなぁ・・・」
(どうか神様、○子さんがおりますように・・・)
玄関に手をかけると・・・「開いた!」
「おかあさーーーーん、ちょっとぉ〜」
「なに?どうしたん?」
(よほど、わたしの形相がひどかったのか・・・わたしの顔を見て少しひいていた。)
「あのな、あのな、座敷に座敷に・・・へ・へ・ヘビがおるかもしれやん!」
「はっきり、よー見やんかったけど・・・そやけど、そやけどへ・へ・へびやーーーー」
(この間、わたしの血圧は、グングン、
心臓が普段なら動いているのかどうか気にならないのにバクバク)
よく、心臓が飛び出るとかいうけど…ホント
血の気がひくっていうけど…ホント
もう、失神寸前!!
「ほんとー?」
「うん、はっきりわからんけどそうやと思う!」
「へびやったら・・・そやこれもってこー」
彼女は、庭掃除用の1mほどの長さの竹のゴカキ(くまでというのでしょうか?)
を持って我が家へ・・・。
「その表の部屋のハンガーの下なんやけど・・・。」
「ふーーん、逃げるとあかんで閉めてくでなー」
(閉めて閉めて!絶対に逃がさんといてな!)
と、私はその隣の部屋で待機。
建具越しに、
「どう?」
「おるおる!」
「やっぱ、へび?」
「うん。」
(そう簡単に「うん。」なんて返事せんといてよ!絶対逃がすなよー!)
その一言(ヘビ)で私は、腰が抜けた状態!
「そんに大きないでー」
(大きさの問題とちゃうやろ!おる事が問題やろ…)
「何でこんなとこにおるんやろ?」
「そーやなぁ。どっから入ってきたんやろねぇ〜」
(おいおい、そんなもん(へび)見ながら悠長にしゃべれんなー)
この間私の心臓は破裂しそうです。バクバク!
「とれるぅ〜?逃がさんといてなぁ・・・」
「そうやな、逃げたらどこ行くかわからんでなぁ〜」
(おいおい、逃がすなよ)
「何かひっかかっとるわ!手で取るとええけど、・・・軍手があるとええんやけど・・・」
「軍手?探すわ!」
「うーーん、あっ!取れそう」
「取れたわ!」
「ホント?逃がさんといて」
「ほな、ほってくるわ!」
ガタガラ・・・(玄関の開く音)
それを確認してから、私も表へ・・・。
義母が、おヘビ様を絡めたゴカキを手に
歩く後姿を見てまたバクバク。
ゴカキに引っ掛けられたおヘビ様のしっぽがクネクネ・・・。
(おーーー、よーあんなもん提げて・・・
それに何が「大きない」って!
1mはゆうにあるやんか、立派に大きいやないの!)
と思いつつも、日頃全く別棟の別所帯、
結婚してこのかた10数年ほとんどあんまり存在感のなかった義母ですが・・・。
(ヘンでしょう?隣同士やのに存在感がないって…。
義母は、あっさりした人で我干渉せずのお方。
隣は、何をする人ぞ?でお互いに干渉しないことになってるんです。)
が!!この日ばかりは義母の存在がありがたく、
仏様のように思え、思わず後姿に手を合わす私であった。
しばらくして、「川んとこへほってきたで…流れてったでな。」
「ありがとう、お母さんスゴイね!ヘビ怖ないの?」
「うん!私、平気!手でつかんだらすぐに取れたんやけど、素手やとすべるで・・・。
ハンガーの下の籠に頭がひっかかっとったでとりにくかったんやわー!」
(ご立派ご立派!ゴカキで取るだけでも“アンタはえらい!
並大抵の人ではできやんことや!)
「ほんとスゴイわー!私、いまだに心臓踊っとるわー!
お母さん、怖いもんないの?わたしへびだけは、絶対アカン!!」
「私は、ゴキブリがあかんの・・・もうおるの見つけたら“キャー”やわ・・・」
(!?何が「キャー」よ!ゴキブリなんてヘビに比べたら“鼻くそ”みたいなもんやん!)
「私、ゴキブリなら平気なんやけど・・・」
「いややわー、あんなん平気なん?」
(何でぇ?ただの虫やん。ヘビの方がよっぽど気色悪いやん!)
とはいえ、今日ほど義母の存在がありがたかった日はなかった。
「お母さんがおってくれてホントと助かったわーありがとう」

私にとって生まれて30数年の中でこれほど
心臓がバクバクし、血圧が上がった
出来事はなかった!
が!こうして無事結末を迎えた。

そして、落ち着きを取り戻してから
引っ張り出した紙袋を気持ち悪いので新しい物に
取り替えふと見ると
な・な・なんと!
紙袋の底におヘビ様のウロコが・・・
そう、おヘビ様って表面がヌメヌメしてるでしょ…。
ハンガーの下の籠に頭が引っかかって
動けなくなり紙袋の下でしばらく滞在している間に
体が紙袋の底にあたっていて
乾いてきて接着剤みたいな感じでくっついたみたい。
だから、私が紙袋を引っ張った時にかたかったのは
そう・・・おヘビ様にとっては
「痛いやんかー、くっついとんのやぞー」だったみたい・・・。
あ〜今思い出しても気持ちわりー!

でも、いつ?どうやって?入ってきたんだろう?
そういえば・・・
ダンナがいつだったか夏の盛りに
「この頃、部屋臭いんや−なんでやろ〜?」
「アンタが臭いんちやうの〜?」
「いやーー?汗臭いんとちごて(違って)なんて言うたらええんやろ・・・?
なんか腐った臭い・・・生臭い・・・」
と言っていた。
確かに、おヘビ様…やっぱ生き物だから臭いってするよねぇ。
ヘビの臭いって嗅いだことないけど
想像で・・・ウロコがあるから生臭そう・・・。

ウロコが袋にくっつくぐらいだからかなり居たんだろうなぁ〜。
ダンナが帰宅後今日の出来事を話したら
「なーんか、よう紙袋んとこがゴソゴソしとったことあったけど
ねずみかと思とったんや−」
(ちなみに、我が家はねずみもいる!)
といことで、結局夏からずー−−と滞在していたみたいです。
(ダンナは、おヘビ様の居たところの近くで寝ていた。)
が!存在には全く気付かなかった。
親が親(義母)なら、子も子(ダンナ)やわー!と思った私であった。


おかげさまで、今年の夏は訪問を受けることなく終わってくれました。
よかった!よかった!


こんに、かわいないぞー!