YOSINOYAデビュー

ファーストフードにまつわる話 の巻

最近は、昔と違って身近にファーストフードがあり
いつでも手軽に食べられる時代ですね。
(どこにでもあるという意味で・・・)
私にとって、昔(そう・・・ファーストフードが世に出始めた頃)は“憧れのファーストフード”でした。
ファーストフードの思い出もいろいろあったなぁ〜そーいやー・・。

ミスタードーナツが、街のジャスコのテナントにできたときは
「あーなんておいしいドーナツ!」と物珍しく街に行くたびに買っていた。
そして、ハンバーガーなるものが出回った時は
「これがハンバーガーか・・・」と感動したものだった。
でも、あいにくハンバーガー屋さんは街には無く
少し離れた車で行かなくては手に入らない所だったので
私にとってはひじょーーーーーーに憧れの食べ物だった。
何を隠そうハンバーガーも珍しかったけど
あの揚げたての“ポテト”が何とも言えず気に入ったなぁ。
ケッタ(自転車)でしか行動できなかった頃(中・高生)は、
なかなか街にある店でないと行く機会がなかったので本当に憧れだった。
*街までは自転車で15分くらいです。
が!大学生になり都会(まち)にでるようになって
ファーストフード屋さんはちょっと身近なものになった。
(大きな駅にはテナントとしてはいっているから・・・)
今では、珍しくもなくなった“期間限定のいろんな味のシェ−ク”がその当時は珍しかった。
あれは、・・・
都会(まち)に出るようになって初めての夏。
“期間限定シェ−ク バナナ味”が飲みたくて飲みたくてしょうがなかった。
(忘れもしないあれは土曜日の帰りだった)
思い切って買う事にした。
(なんで思い切らなくては買えなかったんだろう・・・)
その場で飲めばいいものを小心者!?の私は何故かお持ち帰りにした。
昼間の電車は空いているのでこっそり「ジュルジュル」するつもりだった。
(今思うと電車の中での飲むほうが恥ずかしいような気がするけど)
が!こんな時に限って高校時代の同級生に会ってしまった。
しかも“男”
高校時代さほど話した事がないのに、地元から遠く離れた都会(まち)で会うと妙に懐かしさが倍増するのかそのまま挨拶だけでは済まず一緒に帰る事になってしまった。
地元の駅まで約1時間20分。
最初は、膝の上で冷たかったシェ−クがだんだんその冷たさが感じられなくなって
次第に水滴のベタベタさが紙袋を通して手に伝わっていた。
ニコニコお話をしながらも心の中で
「バナナシェ−ク〜!」と叫んでいた私。
言うまでもなく家に帰ってから恐る恐るすすったバナナシェ−クは
何とも言えず「甘かった!」(まずかった)
そしてこんなことも・・・
大学の友人が、ハンバーガーを食べに誘ってくれて車で連れていってくれた事があった。
ハンバーガーと言えばロッテリアとマクドナルドしか知らなかったわたしは、
連れていかれた店のハンバーガーを食べてショックを受けた。
「こ・こ・こんなおいしいハンバーガー食べたことない−−−!」
と心の中で叫んでしまった。
モスバーガーだった。
(都会(まち)ではこんなおいしい店もあるのか・・・知らんかったぁ〜)
などなど。

今では、そこかしこにいろんなファーストフードの店があり
車を乗り回せるようになってどこでも行けるようになって
そう珍しくもなくなったけど、
唯一、生まれてこのかた30数年まだ食べたことのない物(ファーストフード系の中で)があった。
それが“YOSINOYAの牛丼”
先日、何げなくTVのCMを見てて
「あーいっぺんYOSINOYAの牛丼食べたいなぁ・・・」と呟いたわたし。
それを聞いたダンナが「食ったことないんか?」「何でや?」
「何でって?食べたことがないもんはないんやで仕方ない・・・!」
だって結婚して10数年その間行ったことないやん!
勿論それ以前も行く機会なんて・・・
牛丼屋なんて若い娘がわざわざ食べに行くような店でもないし・・・
(ちなみに若い娘と言うのはわたしの事です!)
ということでこのお盆休みに初めて食べることに・・・
お持ち帰り用のパックのふたを開けるとお肉と玉ねぎ・・・ただそれだけ
(もちろんご飯も入ってましたけど)
特別おいしいわけでもなく、またまずいわけでもなく
感想は・・・うーーーん「こんなもんか」って感じ。
(まあ値段のわりにはおいしいかな・・・)

初めて食べた“YOSINOYA”の牛丼の味は、
昔初めて食べた数々のファーストフードの感動より
ちょっぴり薄かった気がします。
これってやっぱり贅沢になった証拠かな?
それとも、年をとるにつれて心があまり反応しまくなってしまったのかな?
(若い頃は、気持ちも素直で小さな事でも感動できたのかなぁ〜)

お盆休みのとある昼下がりちょっと昔を懐かしんでしまったわたしです。