ゲーリングの伝記に見るリヒトホーヘン評



『ゲーリング』レナード・モズレー著に出てくるリヒトホーヘン評を紹介します。
一風変った評価に思われて面白いです。
ゲーリングの伝記という性質上、ゲーリングを良く見せようという意図があるのかもしれないと思いますが、そのまま紹介します、これをどう評価するかは読者の判断次第ということで。

「リヒトホ−フェンにはこの種の騎士的な行為をしている暇はなかった。彼はただひたすらに撃墜数をふやそうとしたし、彼の同僚の飛行士が不平を言っているように、すでに撃破されている敵機に向かっていって撃墜し、それさえも自分の手柄だと主張するようなことさえあった。」

ついでにこの本に出て来るフォッカーDVIIの評価についても紹介します。
これもまた、珍しい評価だと思います。
「これはフォッカーD7複葉機で、今まで使っていたフォッカー三葉機に代わるものだった。
飛行士たちはこのニュースをまったく歓迎なかった−−というのは新しい飛行機が到着する前にすでに悪い噂が流れており、この複葉機の性能が思わしくなく、上昇速度が劣り、三葉機の特徴であるすぐれた旋回性に欠けているとされていたからである。
もっとも次の数週間、値らはそれに乗ったが、大した異変もなかった。
しかし彼らは、さらに別の新しい飛行機が間もなく生産ラインを離れ、それはすばらしく有能な軍用機であるときいて安堵した。これはフォッカーD8単葉機で、イギリスやアメリカ軍が後に”空飛ぶかみそり”と渾名をつけた機種である。」



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