2003年07月の読書感想


書名 空戦
原題 Pacific hawk(1970)
著者 ジョン・ベダー
出版 サンケイ出版(1971/04/05)
分野 軍事

再読、P−40戦闘機に関する戦記です。
予想外に色々収穫のあった本だった、難点といえば、日付の抜けている記事がかなり目につくことで、例えば、B−25 8機が戦闘機の掩護なしで出撃し5機が撃墜され1機が損傷したことがあったそうですが、これはいつのことなのだろうか?


書名 ミラー・ダンス
原題 ()
著者 ロイス・マクマスター・ビジョルド
訳者 
出版 創元SF文庫(2002/07/31)
分野 SF

これはスペースオペラの傑作です、飴と鞭のさじ加減が絶妙で読者を飽きさせることがない。
未読の方はぜひ、シリーズの最初(『名誉のかけら』又は『戦士志願』)からお読みになることをおすすめします。+1.8

しかし、(面白さはさておき)私はこの小説をクズだと思うのです。
まず、マークが自らの考え無しの行動の結果、複数の犠牲者を出したことについて、こう表現されます「命は数では計りきれない、無限大の価値がある」これ自体は立派だと思う、しかし、マーク自身その後この件について、後悔している節がほとんどないじゃないか、結局一将功成て万骨枯るかよ、おざなりに私は戦争反対ですよというふりをされるぐらいなら、一切このことに触れない方かましだ。

私はマイルズの両親の描写も気に入らなかった。
彼らは終始、貴族としての演技を続ける、もちろん演技であるから心のうちは別の所にあるのかもしれない。
彼らは演じているんだ、だから不自然でも何でもない。

しかし、私はこの些細なことをきっかけに、この小説の登場人物全般に作為的なわざとらしさを感じてしまうのです。
この小説の中で行われているのは、役者たちの舞台劇であって、真実の物語ではありませんよ。
そう感じてしまったが最後、もうだめでした。
いいがかりも良いところだが、ちくちくと神経を刺激してくるような本も存在するのだ。

-2.5


書名 1941.12.20 アメリカ義勇航空隊出撃
著者 吉田一彦
出版 徳間文庫(1998/08/15)
分野 軍事

アメリカ義勇航空隊の指揮官シェノートの伝記です。
邦文、英文、種々の文献にあたって書いてありますから、興味のある方はどこかで何がしか興味を引かれる記述を見つけられるのではないでしょうか。


書名 辺境の惑星
原題 Planet of Exile(1966)
著者 アーシュラ・K・ル・グイン
訳者 脇明子
出版 ハヤカワ文庫SF(1989/07/15)
分野 SF

「「五千日も続く冬の到来を前に、竜座の第三惑星では大混乱が生じていた。
原住種族ヒルフのなかでも蛮族として知られるガールが、他部族の食料を略奪しに北から移動してこようとしていたのだ。
この惑星に移住して、何世代もたつ異星人ファーボーンは、ガールの大軍に立ち向かうべく、ヒルフの温和な部族トバールと同盟を結ぶ。
だが、ファーボーンの頭アガトとトバールの族長の娘ロルリーが出会ったとき、事態は大きく展開するのだった……
異種族間の相克を、ル・グィンがみずみずしい筆致で鮮やかに描いた、
『ロカノンの世界』につづく長篇第二作」

裏表紙作品紹介より
攻城場面が出てくるのですが、映画の『ロード・オブ・ザ・リング』の第2作を思い浮かべてしまいました。
あの映画のビジュアルは凄かったなあ、などと他事を考えることしきりで、心ここにあらずで、なかなか読めませんでした。

この小説は小難しい話というわけでもなく、とても面白く。
ラストシーンのやがて訪れる長い冬のイメージは圧倒的で、よかったです。

+1


書名 突入!炎の反乱地帯
原題 Voise of hope(1996)
著者 ディヴィッド・ファインタック
訳者 野田昌宏
出版 ハヤカワ文庫SF(2000/02/29)
分野 SF

クライマックスのシーフォートは無茶苦茶かっこいい。
カリスマ大爆発状態で、感動ものでした。
しかし、最後の数ページに到達するための1000ページがとてつもなく長く感じました。

-1.5


書名 ヒトラー最後の戦闘
原題 The Last Battle(1966)
著者 コーネリアス・ライアン
訳者 木村忠雄
出版 ハヤカワ文庫NF(1982/09/15)
分野 軍事

双方の軍人や民間人の数多くの談話などから、第2次世界大戦ドイツ降伏までの最後の40日を描写する。
最後はやはり芽吹く若葉で締められた、やはりこれが、ドイツ人にとっての終戦のイメージのようです。


書名 海軍航空の基礎知識
著者 雨倉孝之
出版 光人社(2003/05/20)
分野 軍事

ほとんど知らないことばかりだった、基礎知識すら知らなかったのだなと思う。
知らないこと満載だけにとてもよかったと思う。
又そのうち読み返そう、頭に入ってないから。
おすすめ品です。


書名 海軍技術研究所
著者 中川靖造
出版 講談社文庫(1990/10/15)(単行本1987)
分野 軍事

主に海軍のレーダー開発を中心に紹介されている。
読みやすく、かつわかりやすく書かれており、とても面白かった。
文中レーダーの形式を一号三型とか、二号一型などと表記されているので、普段目にする名前と違うなあ?、と思っていたが、つまり13号電探、21号電探のことだったのですね。
この本に書かれている形式が本来の呼び方なのでしょう。


書名 海底牧場
原題 The Deep Ranf(1957)
著者 アーサー・C・クラーク
訳者 高橋泰邦
出版 ハヤカワ文庫SF(1977/02/15)
分野 SF

海底牧場という題材自体に魅力を感じなかったので、うーん。
海中の描写はクラークらしいというか、良いなと思うところが、何箇所もありました。

-1



書名 ふわふわの泉
著者 野尻抱助
出版 ファミ通文庫(2001/05/02)
分野 SF

こんな物質ができたら、こんなことができて、あんなことができて、そんな夢を見るような物語。
夢みる物語だから、材料を扱う手つきも軽やかです。
作中的山という教授もそんなふうに夢想に浸っていました。
クラークの『天空の泉』にオマージュを捧げた本だから。
軌道エレベーターを建造するのかと思っていたら、別の方法で安価な宇宙への扉を開いていたのには拍手です。
いい夢を見させていただきました。

+2


書名 中国科学幻想小説事始
出版 イザラ書房(1990/03/31)
分野 SF

中国のSF史と
中国からみた西欧SF史
魯迅がヴェルヌの『月世界へ行く』を(日本語版から)翻訳した際の前書き。
そして3編の中国産SFが収録されています。
収録された短編は以下の通りです。
「雪山魔笛」童恩正
「太平洋人」鄭文光
「飛べ、冥王星へ[映画シナリオ]」葉永烈、温ベン京
となっています。

中国SF史の部分は後から読んだ方がいいでしょう、最後まで粗筋を書くのは反則です。

さて収録された短編の方ですが、内容そのものより、中国ならでは、といった部分に感慨深かったです、「雪山魔笛」の舞台が日本であったら、とてもありえなさそう、でも、中国が舞台だったら、こんなことがあってもおかしくなさそうな気がしてきます。
「太平洋人』も、思わず”うそやー”と、そう思ってしまいましたが、最後にこう感慨をもらす人物が出てきます、”まったく何という時代なんだろう”、そうですね、何を実現するかわからないのがSFです、でもどうして実現できたか、ちょとだけ言及しておいて欲しかったです。
「飛べ、冥王星へ」のラストシーンは思わずふきだしてしまいました、いえ、あまりに何度も見たアイデアなので、どの国の作家も考えることは同じなんだなと、でもいい話でした、本当に。
(吹き出したというのは、バカにしているみたいで、書きたくなかったんですが、本当に吹き出してしまったのは珍しい現象なので、忘備緑として書いておきました、チョモランマの歌を背景とした、情感のあるいい話なんですよ、共産主義バンザイな所はいやですけれども)。

この本は意外なことに2003年現在でも新刊で入手可能です、興味のある方は注文して購入してみてください、私はBk1で購入しました。
帯付きの綺麗な状態でした。

0


書名 我らの生涯の最良の夏
書名 神々の愛でしチーム
著者 フランク・デフォード
訳者 佐藤 恵一
出版 早川書房(1990/11/[我らの生涯の最良の夏]),(1991/02/28[神々の愛でしチーム])
分野 スポーツ・ノンフィクション

アメリカのスポーツエッセイ集です。
あまり面白くなかった、私がアメリカのスポーツ史に関する知識が全くないせいばかりでもないと思う。
山際淳司なぞ,全く知らないスポーツに関しても,面白く興味を持たせるように書いていたのだから。


書名 ブレードランナー 3 -レプリカントの夜
原題 Blade Runner 3 -Replicant Night(1995)
著者 K・W・ジーター
訳者 大野晶子
出版 ハヤカワ文庫SF(1997/12/15)
分野 SF

前作のブレードランナー 2の方が面白く感じましたが、これも、映画ブレードランナーの続編として良い出来で、楽しめます。

-1


書名 銀河おさわがせパラダイス
原題 Phule's Paradise(1992)
著者 ロバート・アスプリン
訳者 斉藤伯好
出版 ハヤカワ文庫SF(1993/06/30)
分野 SF

全般的に物事がうまく進み過ぎてスリルがない。
ただ、このシリーズの魅力は問題児ぞろいの中隊員達を心酔させてゆき 一致団結させる様にあるのだろうから、その点においては合格点でしょう。
それにしても、障害が低過ぎてぬるい、ぬる過ぎる。
-1.5


書名 第六大陸
著者 小川一水
出版 ハヤカワ文庫JA(2003/06/30)
分野 SF

これは大傑作です、この巻では10年計画で月に結婚式場を建設する計画の準備段階まで、進みます。
続刊が待ち遠しいですねえ。
”こんなことになればいいな”という願望を小説にしてくれているのですから文句のつけようがありません。
難を言えば、表題の”第六大陸”という地味目な題名でどれだけ読者を引きつける魅力があるのだろうか?、という疑問があることなんですが、もうちょっとなんとかならなかったのでしょうか?。

+2


書名 米国機密文書 日本上陸作戦
出版 三修社(1983/8/15)
分野 軍事

扇情的な題名だが、アメリカの対日戦争遂行にあたってのソ連との交渉記録という方が内容に近いと思います。

アメリカが重爆100機をシベリアに進出させることを画策し、
ソ連がそれを断ったこともあったそうです。


書名 真相・戦艦大和ノ最後
著者 原勝洋
出版 KKベストセラーズ(2003/07/07)
分野 軍事

以前『ドキュメント 戦艦大和』という本でかなり詳細に日米の記録を対照した本を書いている著者がその後さらに調査を進めた結果を表した本です。
必要もない作戦を行って多くの死傷者を出した責任を、どうとるつもりだったのか、連合艦隊司令長官よ。
憤怒の情はさておいて。
非常な良書ゆえに、おすすめです。


書名 A君(17)の戦争 5
著者 豪屋大介
出版 富士見ファンタジア文庫(2003/05/25)
分野 小説

巻が進むにつれ、どんどんつまらなくなってきている。
なんでかなー。アニオタの兄ちゃんの出番があまりなかったからだろうか?。

-1.5


書名 バルジ大作戦
原題 Battle -the story of the Bulge-(1959)
著者 ジョン・トーランド
出版 ハヤカワ文庫NF(1979/02/20)
分野 軍事

再読、最初に読んだ時は小学生だったと思うが、知らぬ間にドイツが負けていたといった感があった。
今読むとそんなことはない、個人の談話や記録を積み重ねながら、上手にバルジの戦いを描き出している。
ただ、コーネリアス・ライアンほど極端でないにしても上記の手法をとっているゆえに、バルジの戦いについて何の予備知識も持っていない人がいきなりこれを読むのはつらいかもしれない、全般の状況が判り難いから。



書名 アースライズ
原題 Emprise(1985)
著者 マイクル・キュービー・マクダウエル
出版 創元SF文庫(1991/08/30)
分野 SF

ファーストコンタクト物ですが、それよりも何よりも。
一種のデストピアと化してしまった、未来社会が興味深かったです。
こんな社会は嫌だなあ。

0


書名 オロスの男
原題 Der Mann Von Oros(1967)
著者 K・H・シェール
訳者 松谷健二
出版 ハヤカワ文庫SF(1986/06/15)
分野 SF

ペリーローダンの著者と訳者のコンピによるドイツSFです。
いかにもゲテモノといった風情の印象がありますが、読んでみると、なかなか良いです。
恐くない『73年の妖怪』風と言えばいいのでしょうか?。
これが執筆された当時アメリカではニューウェーブ運動の最中だったはずですが、まったく影響は受けてないようですね。

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書名 ヨコジュンのSF塾
著者 横田順彌
出版 集英社コバルト文庫(1982/04/15)
分野 SF評論

執筆当時としては安価でコンパクトにまとめられた、良いSF入門書ではないだろうか、現在ではハヤカワ文庫の『SFハンドブック』が入門書の役割を果たしているのだが、『SFハンドブック』よりもSF初心者に対して敷居が低そうです。


書名 昭和20年 1、2、3、6、8
著者 鳥居民
出版 草思社(1985[1巻],2001[8巻]//)
分野 軍事

途中が抜けているのは未だ私が持っていないからです。
昭和20年の日本を政治家、軍人、民間人それぞれの立場から多角的に紹介する素晴らしく詳細な書です。
陸海軍の反目が日本をあのような惨状に誘導していったのだと著者はみているようです。
太平洋戦争に興味があるものは読むべし、何か得るものはあるはずです。


書名 シャーロック・ホームズの宇宙戦争
原題 Sherlock Holmes's War of the Worlds(1975)
著者 マンリー・W・ウェルマン、ウェイド・ウェルマン
訳者 深町眞理子
出版 創元推理文庫(1980/06/27)
分野 SF

シャーロックホームズが生きた時代と、『宇宙戦争』で火星人がやってきた時代は重複しているので、両者が現実のものだった場合、この小説に書かれているようなことが起こっていたとしてもおかしくはないのです。

ところで、この小説に出てくるシャーロック・ホームズはどこか様子がおかしいのです。
ハドソン夫人との間にみせる2人の愛情や心遣いは、ドイルの原作には見うけられないものでした。
訳者の解説によると、これは、ワトスンが2人の関係に全く気付いていなかったために一般に流布されているワトスン著におけるホームズ像と実際のホームズ像が異なっているという設定になっており。
だから、ワトスンが書いた部は従来のホームズ像そのままとなっている ということなのだそうです。(この小説はマローンが書いた文章とワトスンが書いた文章という体裁をとっている)。
芸が細かいなあ、ウェルマン。

火星人の末路は原作そのままなので、ホームズのおかけで火星人撃退といった風にはならないので、そーゆーアクション活劇を望む方には向いていないかもしれません。

+1


書名 帝国陸軍機甲部隊
著者 加登川幸太郎
出版 白金書房(1974/05/01)
分野 軍事

昔ある友人に連れられていった古書店で、この本ってどうなんですかと尋ねたところ手の中からもぎ取られたことを思い出す。
その道の人には、名の知れた本だったのだろう。
その後私も入手できて読むことができたのですが。
日本陸軍の戦車部隊史としてとても良い本だと思いました。


書名 海の修羅
著者 八木山保
出版 (1991/10/22)
分野 軍事

七〇六空攻撃四〇五飛行隊に所属していた著者による事実に基づいた小説です。
ちなみに著者名はペンネームです。
性の問題が大きな関心事の一つだったことがわかる。
それはまあそうだが、その部分に関していくらなんでもこれは作り話だろうという部分もある。(著者が秘話だと書いている所)

書名 コラライン
原題 Coraline(2002)
著者 ニール・ゲイマン
訳者 金原瑞人、中村浩美
出版 角川書店(2003/06/30)
分野 児童書

面白いんだが、単行本だからちょっと費用対効果が悪いような気がする。
買わなきゃよかった。
-1

書名 続 最強兵器入門
出版 光人社NF文庫(2003/07/11)
分野 軍事

雑誌丸やその別冊に掲載された記事を集めたもの。
玉石混交

書名 命令一下、出で発つは
著者 松浪清
出版 光人社(1981/10/24)
分野 軍事

再読、582空を知るにはこの本と『修羅の翼』という良い手記が出ている。
それに比べると251空の昼戦隊の様子は五里霧中だ。
著者は昭和18年11月1日に負傷して内地に帰還するのだが、7月2日以降10月30日までの記述が抜け落ちている、この部分に興味があって今回再読してみたのだが、残念でした。
11月1日に撃墜される艦爆の搭乗者の名前に櫻山皓一中尉の名が出てくる。
龍鳳の艦爆隊において鞘野宗夫上飛曹(飛曹長?)とペアを組むことが多かった人だ、この2人共1月前には名前さえ知らなかった人なので、少しづつ知識が増えていることがわかる。
この本は光人社のNF文庫より出ているので読んでみて欲しいと思う。


書名 ドイツのロケット彗星
著者 ヴォルフガング・シュペーテ
訳者 高瀬明彦
出版 大日本絵画(1993/11/)
分野 軍事

ドイツのロケット戦闘機隊の指揮官だった方の手記です。
戦果を上回るペースで事故死者を出し続けたコメートだが、これを読むと事故の犠牲者よりも着陸時を襲われ命を落とす者の方が多かったような印象を受ける。
もちろん数字で確かめたわけでないので唯の印象に過ぎません。


書名 錬金術師の魔砲
著者 J・グレゴリイ・キイズ
訳者 金子司
出版 ハヤカワ文庫FT(2002/11/15)
分野 ファンタジー

錬金術師はこの本の場合ニュートンの事で、ニュートンの魔砲をめぐり徹底的に改変された舞台の中で歴史上の人物が活躍する。
とても面白かったので続刊が出版されたら読むことでしょう。
しかし、何でこんな歴史になっちゃっているんでしょうかねー。
続刊で種明かしされるのかなあ。

+1


書名 モナリザ・オーヴァドライヴ
原題 Mona Lisa Overdrive(1988)
著者 ウィリアム・ギブスン
訳者 黒丸尚
出版 ハヤカワ文庫SF(1989/02/15)
分野 SF

「久美子は、たったひとりで成田発ロンドン直行使にチェックインした。
激化する経済抗争を避けるため、《ヤクザ》の大物である父親の指示でイギリスに身を隠すことになったのだ。
だが久美子は知るよしもなかった−−十三歳の自分が、ミラーシェードを埋めこんだ女ボディガードにひきずられ、擬験の大スターのアンジイや、伝説的ハッカーのボビイをも巻きこんだ大冒険に出発し、電脳空間の神秘をかいま見ることになるとは!
全世界注目の作者が、疾走感あふれるシャープな展開で満を持して放つ、ファン熱望の《電脳空間》三部作完結篇ついに登場」

裏表紙作品紹介より
電脳空間三部作も続刊になるほどサイバースペースにいる時間が少なくなってゆくなあ。
ところでこの本の主人公は久美子さんなんだが、”海外SFに出てくる日本人”をどうするつもりなんだろう、私。
『銀河おさわがせパラダイス』にも”スシ”君が出ていたんだが。

0


書名 日本戦車開発物語
著者 土門周平
出版 光人社NF文庫(2003/8/14)
分野 軍事

日本の戦車開発の指導者的立場だった原乙未生中将の手になる資料をもとに書かれた、原乙未生中将の伝記です。
前から読みたいとは思っていたので、文庫本になって嬉しいといえば嬉しいのだが、戦史については軽く触れられているだけなのが残念。
”開発物語”に何を求めているですか、私。


書名 スピリット・リング
原題 The Spirit Ring(1992)
著者 ロイス・マクマスター・ビジョルド
訳者 梶元靖子
出版 創元推理文庫(2001/01/26)
分野 ファンタジー

ビジョルドの、はらはらどきどきする小説を書く技量はやはり卓越したものがあります。
最初から最後まで緩急よく楽しませていただきました。
最後のお義母さんの様子が微笑ましいですね。
読んでみるべし、ですよ。

+1
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