2000年7月の読書感想


書名 すべての馬に乗れ
著者 よしだみほ
出版 双葉文庫
分野 スポーツ・ノンフィクション

競馬に関する雑話が書いてある本。
本屋でぱらぱらとめくってみて、「馬券はあまり買わない買うとしたら好きな馬とかルドルフの仔」と書いてある文章に目がとまり、これは買わねば。と買ってしまった。
私はシンボリルドルフのおじいさんのスピードシンボリが好きなのだ。
買うに際してこれはBOOKOFFで100円で出回るのを待って買う方がいいかな、と思いつつ、我慢できず買ったのだが。
読んでみた結果は、やはりBOOKOFFで100円で出回るのを待った方がよかった、というのが素直な感想だ。
読んで得られる情報が、宝島なんかから出ているムック本に比べてかなり少ないのだ。
ルドルフ(怒りやすい)とテイオー(骨折しやすい)のカルシウム足りない親子には笑えた。

書名 パナマ侵攻2 レッドサン・ブラッククロス
著者 佐藤大輔
出版 中央公論新社
分野 仮想戦記

此処1年以内に4冊も刊行されているのだから、刊行ペースについては文句がない、このペースで続きも刊行されたらいいのだが。

書名 天気晴朗ナレドモ浪高シ
著者 三野正洋
出版 PHP研究所
分野 軍事

著者がこの本を書いたきっかけは、坂の上の雲が内容面では素晴らしくとも、地図や図表類が少ないため、陸戦の経過などどうなっているのかがわかりにくく、日露戦争関係の副読本となる事を意図して書かれたそうである。
その割りには地図が少ないような気がするのだが、日露戦争関係を概観するにはちょうどいい内容になっている。
私が日露戦争関係に疎い関係で、得られた知識も多かった。
ただし、日露戦争関係を大きな活字の一冊の本にまとめてあるため、個々の内容については物足りない。
著者の意図する通り、坂の上の雲など読む前に予習として、この本を読んでおく読み方がちょうどいいのだろう。

書名 艦艇学入門
著者 石渡孝夫
出版 光人社NF文庫
分野 軍事

著者が大好きな事柄について書いた本は、その事に興味のある読者にとって良い本となる。
入門という名とうらはらに,著者の豊富な知識が披露されていて読んでいて面白い、これでも著者にとり、入門程度に軽くながして書いたのだろうが、一般読者にとり、多くの知識を得ることが出来るだろう。
文中、「日本人はイギリス人と異なり、基本的には農耕民族で」そのことは、海洋文学の量の差にも現れているとの記述は、印象に残る、『女王陛下のユリシーズ号』が理解できるのは、イギリス人と日本人だけだ、などと勘違いしていては、いけないという事ですね。
『女王陛下のユリシーズ号』はやはりイギリス人のものだ。
船が好きな人にはおすすめ。

読書感想目次に戻る 表紙に戻る