2000年6月の読書感想


書名 ダイノサウルス作戦
著者 豊田有恒
出版 徳間文庫
分野 SF

白亜紀の地球、恐竜が繁栄する最後期の時代だ。その世界には 骨の剣を持つなど文明化しつつある恐竜が生息していた。
なぜ彼ら、そして恐竜は滅んだのだろう、そして現在の人類がタイムマシンでやってきて遭遇した、人類は何者か?(その人類は同じくタイムマシンで何処からかやってきた、恐竜から進化したと思われる)
なぜ恐竜は滅んで哺乳類が取って代わったか解き明かされる。
この小説の様に恐竜の一種が道具の使い方を覚え文明開化しつつあれば どうして、恐竜が滅んだか不思議に思うだろう、そして恐竜から進化したと思われる人類がタイムマシンでやってくれば、その人類は目の前で文明開化しつつある、恐竜から進化したものではないかと考えるに違いない、この小説では見事にその種明かしがされている。
ただ、この本に出て来る生物のイラストが欲しかった。
古生物マニアでない私にはどんな生物が想像がつかず、もったいなかった。

書名 サムライたちの野球
著者 青田昇
出版 文春文庫
分野 スポーツ・ノンフィクション

かつての名選手を、自分自身も名選手だった著者が紹介する。
ただ、紹介されている選手達が有名選手すぎる、どこかで読んだような話ばかりで、ひたすら退屈だった。

書名 新恐竜伝説
著者 金子隆一
出版 ハヤカワ文庫NF
分野 ノンフィクション

恐竜研究で明らかになってきている事をいくつかの話題で紹介している、所々で色々と面白い話が出てくる。
ただ所々で退屈なのも、読んでいる私が芯から恐竜が好きなわけでないのだから、仕方の無い事なのだろう。

書名 江路村博士のスーパー・ダイエット
著者 草上仁
出版 ハヤカワ文庫JA
分野 SF

「江路村博士の大発明」
「悪徳ランド」
「ホロ・ドレス」
「最後の納税者」
「カワヘビ」
「紙の盃」
「ここまでおいで」
「飛んで行きたい」
の8篇を収録
草上仁にしては話の傾向のバラエティに乏しい短編集だと感じたのですが、気のせいでしょうか。
気楽に楽しめる短編集なのは間違いはないです。
江路村博士の珍発明や、悪徳都市東京など思い返しても楽しい記憶は残っているのですが・・・。

書名 激闘東太平洋海戦 4
著者 谷甲州
出版 中央公論新社
分野 仮想戦記

4冊におよんだこのエピソードもクライマックスを迎えた。
わずか半年で4冊の刊行とは、かつて一年に一冊ペースの刊行を首を長くして待ちわびて、その刊行さえ一時途絶え、絶望していた頃を思えば夢のようだ。
戦いは派手だが、初期の頃のようなわくわくする感じはない、それでもこの4冊で将来のための伏線がいくつか、はられている。←この伏線が私をわくわくさせてくれるのだ。
次巻以降も期待できる。

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