2000年4月の読書感想


書名 魔女も恋をする 海外ロマンチックSF傑作選 1
編者 風見 潤
出版 集英社文庫コバルトシリーズ
分野 SF

「魔女も恋をする」 ロイ・ハッチンズ
「ユニコーンの谷」 トマス・バーネット・スワン
「光、天より墜ち…」 マーガレット・セント・クレア
「完全なる富者」 ジョン・ブラナー
「第十時ラウンド」 J・T・マッキントッシュ
私は基本的にロマンチックな話が好きなのだろう、この本収録の短編は 全部気に入った。
「魔女も恋をする」は表題通り若くて美しい魔女が恋は盲目となって しまう話、よくある話かもしれないが、アクがなく楽しめる。
「ユニコーンの谷」はユニコーンや人間状の樹木が生息する中世のイギリスでの幻想的な話。この本の中で一番気に入った。
話の登場人物は『薔薇の荘園』にも登場するそうだ、これも読まねば。
「光、天より墜ち…」は地球人との戦争に敗北した異星人が生きるための糧を得るために、自分達の殺しあいを地球人への見せ物にしている世界で、一人の地球人が異星人に一目ぼれしてしまう話。
「完全なる富者」は死んだ人間を生き返らせる技術を開発した男の話。
「第十時ラウンド」はケン・グリムウッドの「リプレイ」に似ている、だが「第十時ラウンド」の方が圧倒的に好みの話に仕上がっている。

書名 ロボット貯金箱 ロボットSF傑作選
編者 風見 潤&安田 均
出版 集英社文庫コバルトシリーズ
分野 SF

「ロボット貯金箱」 ヘンリー・カットナー
貯金箱用のロボットから財産を取り戻せなくなってしまった。
「アンドーヴァーの犯罪」 ケイト・ウィルヘルム
「ロボットはここに」 テリー・カー
未来からロボットが干渉してくる。
「《BOLO》」 キース・ローマー
既読なので読まず。
「地球のすべての罠」クリフォード・D・シマック
ロボットに最大100年しか記憶を保持させない規則のある世界で、 召使ロボットに600年間記憶を消去させずに来た一族が死に絶えた、 その召使ロボットのとる行動。

書名 吸血鬼は夜恋をする
編者 伊藤典夫
出版 文化出版局
分野 SF

「びんの中の恋人」 ロン・ウェッブ
びんの中から出てきた美女が3つのお願いを聞いてくれるという。
その美女を好きになったが、その美女は他のびんの中にいる男が好きで,ばかしあいが始まる。
「死線」 リチャード・マシスン
一週間で2年歳をとるという男に出合った。
ラストがちょっとコワイ。
「レミングとの対話」 ジェイムズ・サーバー
概読なので読まず。
「お墓の引越し」 レイ・ブラッドベリ
80歳のおばあさんが、若い時に死んだ恋は若いままで、自分は醜くなったと泣きはじめる。
「一ドル九十八セント」 アーサー・ポージス
1ドル98セント内の願いを聞いてくれる神様に出合った、どうやったら好きな女の子に振り向いてもらえるだろう。
オチが、私にはとても意外で面白かったです。
「受話器のむこう側」 ウォルター・S・テヴィス
未来の自分から電話がかかってきた。
「魔法の窓」 ロバート・F・ヤング
再読だが一回目は特に何も感じなかったのに、今回は素晴らしい物語に 感じられた。いいなあこんな話。
「白い絹のドレス」 リチャード・マシスン
女の子の独り言で物語が始まる。どうもよくわからない話だった
「バーニィ」 ウィル・スタントン
アルジャーノンに花束を連想するラストで、えーっと。
「地下室のなか」 ディヴィッド・H・ケラー
何もいないはずの地下室に怖い物がいると少年がおびえる。
治療のため地下室の扉を閉じられない様にして、少年を地下室前に放置するが。
「頂上の男」 R・ブレットナー
8000メートル弱の高峰に初登頂したならば。
「わが心のジュリー」 リチャード・マシスン
ある時同級生の女の子の存在に気づいた。
「ジュリエット」 クロード・F・シェニス
ジュリエットはポンコツになってきた愛用のロボット自動車。
「くたばりぞこない」 アルフレッド・ベスター
サイボーグばかりの世界で、サイボーグを嫌悪するおじいさんのとる行動。
ヤングの「魔法の窓」とこれはこの短編中のマイベスト。
「旅行かばん」 アラン・E・ナース
気が付けば、数百年旅をしていた男が、身を固めようと決心するが。
「選択」 ウェイランド・ヤング
タイムマシンで未来に行って戻って来た男が、未来で行なった選択。
「地球のワイン」 マーガレット・セント・クレア
ワインを愛する、ワイン製造者が、宇宙人にとっておきのワインを ふるまう。
ちょっと感じのいいラストはフレデリック・ポールのある短編を思い起こさせるが、作品としての出来は「地球のワイン」の方がかなり落ちる。
「子供たちの庭」 フリッツ・ライバー
特別な魔力を使える先生もいる。
「恋人たちの夜」 ジョン・コリア
「コールガールは花ざかり」 リチャード・マシスン
「吸血鬼は夜恋をする」 ウィリアム・テン
「不滅の家系」 マイクル・シャーラ
「ふるさと遠く」 ウォルター・S・テヴィス
概読なので読まず。
話のさわりの部分だけ書いて終わっているが、読んで半年経過した今(2000年12月)では、このさわりの部分を読んでも、どんな話だったかわからなくなっているものもちらほらある。
このアンソロジーの全体の印象としては、編者が参加しているアンソロジー、『スペースマン』や『スターシップ』などと比べて年代として古めの話が中心に編まれているようで、内容的には『スペースマン』や『スターシップ』と比べて多少劣るもののかなりよい印象が残っている。
読んだ当時は、今度は『スペースマン』より新しめの作品中心の同一編者のアンソロジーが読みたいと思ったものだが、どうも編者の伊藤典夫さんは新しい年代のSFにはあまり興味がないみたいですね。

書名 スターシップと俳句
著者 ソムトウ・スチャリトクル
出版 ハヤカワ文庫SF
分野 SF

死に美学を覚えたりする、変な日本人が跋扈する日本を背景とする話。
面白いような、面白くないような。
ただ、何かと自殺する日本人の姿は笑えない、死して虜囚の辱めを受けずの教育を忠実に守って、死んでいった、太平洋戦争での日本人の事をおもい起こせば、教育次第ではそのような日本が実現してもおかしくないような気がするからだ。
あと、作者にいいたいのだが、日本人なら、クジラ見て恥じて切腹する前に、クジラを食べる事を考えなけりゃ日本人じゃないと思うんですが・・。 食べるべし。

書名 プロ野球問題だらけの12球団
著者 小関順二
出版 草思社
分野 スポーツノンフィクション

同一著者の過去の本の焼き直しのような本だった。
ですが、わかっていて買ったのだから、問題なし。
プロ野球のチーム事情は年々変わってゆくものだから、定期的に同一趣旨の本が出ていてほしいし。
労力を払わずに読めて、楽しめる本は必要です。

書名 よろずお直し業
著者 草上仁
出版 PHP出版
分野 SF

壊れた物の時間のねじを巻き直す事によって、過去に戻し直してしまう、よろずお直し屋さん。
彼はそれと同時に人の心も直してゆく。
手元においておいて、時々取り出して読んでみたい本だと感じた。
(2000年12月追記、その後、結局インターネットのオークションで入手した、書いてあるとおり、たまに取り出して読むことになるんじゃないかと思う)

書名 天空をめざすもの、
著者 草上仁
出版 早川書房
分野 SF

草上仁には珍しい長編それも、2段組み500ページにも達する大長編。
読みはじめて30ページほどの所で、この本が長編なことに、ほっとした。
面白くなりそうだと感じた事と、しばらくの間この世界に浸っていることに一安心できたからだ。
実際最後までだれずに読む事ができた。

書名 時空祝祭日
著者 梶尾真治
出版 早川書房
分野 SF

わーやめてちょうだい、と言いたくなるほど、残酷だが「インフェルノン」が一番印象に残った、既に雑誌掲載されたものを読んでいたのだが、何度読んでも、強烈におぞましい。
全体的にいつもの梶尾真治の短編集レベルの質の高さを持つ、短編集だった。

書名 見えない友だち34人+1
編者 風見潤
出版 集英社文庫コバルトシリーズ
分野 SF

「見えない友だち34人+1」ゼナ・ヘンダースン
「時を止めた少女」 ロバート・F・ヤング
「地球ってなあに」 アーサー・セリングズ
「魔術師」 ジェイムズ・E・ガン
の4編収録
「見えない友だち34人+1」は同一著者の「びっくり箱」のバリエーションストーリーと言えるかもしれない。
一人の生徒が持つ、見えない友達は宇宙人だった。

「時を止めた少女」は再読だった、同じく再読した「魔法の窓」が良い印象を得たのに比べ、こちらはさほど、感銘を受けなかった。

「地球ってなあに」は疫病の結果たった2人生き残った子供を世話する子守りロボットの話、ラストで残酷なセリフがさらりと出てくるが、それ以外、さほど印象に残る話ではなかった。

「魔術師」は特に印象に残らなかった。

書名 天使の卵
編者 風見潤&安田均
出版 集英社文庫コバルトシリーズ
分野 SF

「天使の卵」エドガー・パングボーン
「ホップ・フレンド」テリー・カー
「わが家の異星問題」 キャロル・カー
「スターレディ」 ジョージ・R・R・マーティン
「巨人の棲む星」 キース・ローマー の5編を収録
「天使の卵」は亡くなった人物の日記を通してファースト・コンラクトがどのようにおこなわれたか描かれる。ちょっと幻想的な話。
「わが家の異星問題」は月で生活していた家族が地球に戻って来た際に受けた差別行為で、地球が異星だと考えある行動をとる。
「巨人の棲む星」は惑星の利権を得るために、邪魔者の巨人を排除しようとする者が出てくる、そして読み進むにつれ、大男が体格だけでなく 人格的にも巨人である事が分かってくる。

書名 おもいでエマノン
著者 梶尾真治
出版 徳間書店
分野 SF

船でたまたま乗り合わせた少女は、40億年前からの先祖の記憶を全て持っていた。
そして子供が生まれると同時にその記憶は子供に引き継がれるのだ、
彼女は自分をNONAMEの逆からとったエマノンと呼んでいた。
放浪する彼女と、彼女に接触する人達の人間模様を描く連作短編集。
いつもながらの水準以上の面白さ、だった。
(この感想はあらすじ書いて、それで終わっているが、書いた当時感想が、文字になって出てこず困った覚えがある、2000年末に徳間書店のデュアル文庫で再刊されたので、興味がある方は読んでみてください。)

書名 さすらいエマノン
著者 梶尾真治
出版 徳間書店
分野 SF

『おもいでエマノン』の続編となる連作短編集、エマノンを色々な人物の視点から描写してみせている。
この連作短編集の主題は、地球の環境を破壊する人間の姿と人間は地球にとって必要な生物なのか、と言う事をエマノンの行動先の人間の視点から描こうとしようとしている気がするのだが。
最後の短編において、人類はいない方がよいという結論が出ている。
しかし、ラストの老人と二人の小学生の姿には、ほっとさせられる気がする。
物語に完全な決着がついているわけではないのだが、とりあえず。エマノンをめぐる物語はこれが最後で、これでいいのだろう。

書名 地球の緑の丘
著者 ロバート・A・ハインライン
出版 ハヤカワ文庫SF
分野 SF

ハインラインの未来史シリーズ短編集の2冊目
1冊目の『デリラと宇宙野郎たち』よりは面白かった。
ハインラインが人気があった理由もわかる様な気もするのだが、強烈にこれが面白いと感じる短編も含まれていなかった。

書名 異次元を覗く家
著者 ウィリアム・ホープ・ホジスン
出版 ハヤカワ文庫SF
分野 SF

手記に残された話といった体裁をとっている。
簡単にいってしまえば、不思議な話なのだが、なぜか、強く印象に残る読後感だった。
(これはインターネットの書評ページを読んで、読んでみた本です。たぶん、インターネットをやってなかったら読んでなかったと、思います、インターネットの効果ですね。)

書名 宇宙大作戦 過去から来た息子
著者 A・C・クリスピン
出版 ハヤカワ文庫SF
分野 SF

読んでみて感じたのが、世界背景や登場人物を覚える必要がないため、 読みやすかったこと、この点はサイドストーリーの利点ですね。
スポックの息子が登場するのだが、こういった中心人物に密接な人物は サイドストーリの終了時点でなんらかの形で、舞台を降りる事になるのが目に見えているので、その行く末を心配しながら読み進めていったが、ハッピーエンド?に近い形で終わってほっと一息ついた。

書名 飛べヒコーキ
著者 佐貫亦男
出版 光人社NF文庫
分野 軍事

過去から現代のヒコーキについて一機種について数ページをさいて著者のその機種にたいする蘊蓄が述べられている。
読み安いし、面白い。
だが、この本の最大の欠点はその文章についてイラストが添えられているのだが、その文章とイラストの機種が一致していない所だ、この点がこの本の価値を一気に貶めている。

書名 日本海海戦の真実
著者 野村実
出版 懇談社現代新書
分野 軍事

この本の主題は、バルチック艦隊の航路の判断がどのような経緯でなされ、どのように、行動に移されたか、という点と、T字戦法の発案者は誰かという点。
新たに見いだされた資料を元に記述された、内容は、従来の定説と異なる点もあり面白い、一読の価値おおいに有り。

書名 くたばれ!ビジネスボーグ
著者 草上仁
出版 青樹社
分野 SF

大笑いしながら読んだ、コミカルSF。

書名 砂の中の扉
著者 ロジャー・ゼラズニィ
出版 ハヤカワ文庫SF
分野 SF

字面を追っているだけで、ちっとも頭に入らなかった。
読んでいる途中で他のことを考え始める自分が悪いんです。
これでこの作家の本を7冊読んだ事になるが、面白かった事は一度もなかった、とことん相性の悪い作家です。

書名 スペース・オペラ名作選 1 太陽系無宿
編者 野田昌宏
出版 ハヤカワ文庫SF
分野 SF

4編のスペース・オペラの短編が掲載されている。かなり期待して読んだのだが、どいつも、こいつも期待はずれだった。

書名 イティハーサ10〜15巻
著者 水樹和佳
出版 集英社
分野 SF

10年以上前に雑誌連載が始まった頃はファンタジーブームの始まった頃で、マンガファンであった私は、この古代日本を舞台としたとおぼしきマンガを、ファンタジーマンガとしてとらえ、期待して読み始めた。
そして、最終巻発行後約1年以上経過して、読了した現在感無量である。
作者はファンタジーマンガの衣をかぶせた、SFマンガだといっているが。
SFマンガと受け取っても、ファンタジーマンガと受け取っても、問題ないだろう、面白いマンガである事には変わりが無い。
登場人物一人、一人が苦悩をかかえて物語が進んできた。
15巻という長丁場そして10年以上の長い執筆期間の中で、登場人物一人一人に、喜び、悲しみ、絶望、希望がおとずれた。
今はただこの長い物語の余韻をかみしめるだけである。

書名 クレギオン5 タリファの子守歌
著者 野尻抱介
出版 富士見ファンタジア文庫
分野 YA

この巻はちょっと面白くなかったような気がする。
マージを目立たせるような話にしたそうだが、この目立たせ方は、かわいそうすぎる。

書名 精神交換
著者 ロバート・シェクリイ
出版 早川SFシリーズ
分野 SF

火星旅行したさに、精神を交換したいと申し出て来た火星人と、精神を交換した。
そうすれば、火星人の体を使って火星旅行ができるのだ。
だが、精神を交換した直後、精神交換した相手の火星人が,その体を複数の相手に売り飛ばしていた事を知る。
しかも、その火星人は自分の体に入ったまま逃亡してしまっていた。
そして、数時間後には、自分の精神は立ち退かなければならなくなったのだ、立ち退き先の無いままに。
ちょっと皮肉の効いている所など、シェクリイらしい話だ。
悪くはないが、短編で書いてあっても良いような話ではある。

書名 SF万国博覧会
著者 北原尚彦
出版 青弓社
分野 SF評論

SFマガジンの連載記事を本にまとめたもの。
雑誌掲載時に読んでいたので、迷ったのだが、一冊にまとまった本が欲しかったので、結局購入。
早川と創元のSF文庫以外のSFをほとんど読んでいないのに気づく。
(この本は読んで半年たった今でも(2000年12月)、たまに拾い読みしている、この本に面白いと書いてあった、トム・スイフトの冒険は1巻だけ手に入ったので読んでみたのだが、確かに面白かった、本当に面白くなるのは2巻以降のような気がしますが)。

書名 人類の罠
著者 ロバート・シェクリイ
出版 早川SFシリーズ
分野 SF

短編集
悪くはないんだけれど、強く印象付けられるような、話はなかった。

書名 蒼海の尖兵 1
著者 横山信義
出版 中央公論新社
分野 仮想戦記

欧州を席巻しイギリスを征服したドイツと蘭印に、ちょっかいを出した 日本が1941年末に戦端を開く、あれどこかで聞いたような設定だね、と思ったら、横山版レッドサン・ブラッククロスですね、これは。
とりあえず、従来の横山作品を読んでいる時に感じていた、強烈な違和感は今回は無かった。今回は導入部と言うことでこれからどう展開するか、次巻に期待ですね。

書名 宇宙のかけら
著者 ロバート・シェクリイ
出版 早川SFシリーズ
分野 SF

短編集 面白いのだけれども、やられたこれは凄いよと思わせてくれる話はなかった、質が高い話ぞろいなのは確かではある。
かつて『残酷な方程式』や『宇宙市民』を読んで楽しんだがゆえに、好きな作家なのだが、今回読んで楽しかったよレベルで終わってしまったのは、『残酷な方程式』を読んだ頃と比べて自分がひねくれてしまったのか、最近感じる様になった、文章の読解力が低下したせいなのか。

書名 奇蹟の次元
著者 ロバート・シェクリイ
出版 早川SFシリーズ
分野 SF

異星人から、当選したので賞品を取りに来いと言われ、取りに言った ところが、帰り道は当然自分で知っているはずだから。
自力で帰れと言われてしまう。
地球のいつ、どこ、どれを捜し出して帰らなければならない。
本来自分の所属する地球を出た時点で、人間を捕捉する存在に追われ始めたのだ、ぐずぐずしているひまはない。
ラストシーンなんかはシェクリイらしく、ひねくれていてよいと思う。

書名 虚構の大地
著者 ブライアン・オールディス
出版 早川SFシリーズ
分野 SF

その題名の通り、何が現実なのか途中でわからなくなる。
時間や視点もあちこち入れ替わるので注意深く読まないとわけがわからなくなる。巻末の訳者解説を先に読んだ方が良いと思う。
最後にとる主人公の行動に関しては、主人公と私では見解の相違があり、そのため、読後感は良いとはいいかねる。

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